Shitennoji University
短期大学部保育科では、韓国の保育現場の実情を自ら体験することで、日本の保育現場でも求められることの多くなった「多文化保育」について学ぶことのできる授業「保育探究演習・多文化保育」の授業を実施しています。今回は、この授業での取り組んでいる韓国提携校への2泊3日の多文化保育体験プログラムについて紹介します。
学生は韓国の保育事情や韓国保育現場での絵本読み聞かせのための練習などの事前学習を行い、不安半分、好奇心半分の面持ちでパスポートを片手に関西国際空港に集合。
今回向かうのは、韓国・ソンナム市にある新丘(シング)大学。本学の学術交流協定校として、数年前から学生交流を行っています。
新丘大学がある韓国へは、飛行機でおよそ2時間。いよいよ多文化体験研修の始まりです!
韓国に到着すると新丘大学の学生が「歓迎します」と日本語で書かれた手作りのウェルカムボードを持って温かく迎え入れてくださり、少し緊張も解けた様子の学生達。
まずは、新丘大学付属の幼稚園を訪問させていただきました。幼稚園の副園長先生から、園の説明を詳しく聞いた後、実際に保育室を見学しました。
保育室は、子ども中心の環境づくりとなっており、日本の幼稚園との共通点や違いなどを確認するなど、学生達は真剣に施設を見学していました。
その後、新丘大学の学生とともに、大学キャンパス内の博物館を見学しました。
慣れない勉強中の英語などを使ってコミュニケーションをとったり、説明を一生懸命聞きながら、学生は韓国の歴史や生活文化について学びました!博物館には韓国の伝統衣装があり、着用して写真を撮り合ったりするなど楽しいひと時を過ごしながら、韓国の分かについての理解を深めることができたのできました。
2日目は、新丘大学の学生と1対1でバディを組んで行動します。 双方の学生が、その日の計画を一緒に考え、韓国の伝統的な生活文化の衣・食・住の体験ができるソウル市内で体験活動を行いました。新丘大学の学生たちの心のこもったおもてなしを受けて、学生たちは大感激!
十分に言葉が通じなくても、気持ちさえあれば心が通じ合えることを実感したことは、多文化保育を実施する上での、これ以上ない学びの機会になりました。
いよいよ最終日。最終日は、新丘大学付属保育園を案内いただきました。保育園は、子ども中心・遊び中心の保育環境となっており、学生も興味津々。
そして3・4・5歳児のクラスに入り、アクティビティを任せられることに。日本の手遊びや絵本の読み聞かせを行い、現地の園児と楽しく触れ合うことができました。
今回参加した学生達は、
・言葉の壁があっても『伝えたい』という気持ちがあれば思いは伝わるという貴重な経験になった。
・韓国学生との多文化体験活動を通して、お互いの文化を理解し、その違いを尊重し認め合うことの大切さや面白さを感じることができた。
・海外の保育環境や方法を学ぶことができ、幅広い保育の知見を得ることができた。今後は、子どもそれぞれが持つ文化を共有して、認める援助や声掛けができるよう、今回の経験を保育現場で活かしたい。
などの感想を述べました!
今回の交流活動が学生一人ひとりにとって、文化多様性への気づきや多文化保育の実践力などを育む貴重な経験になりました!
互いの文化への尊重に基づいた温かい心の交流こそが多文化保育を支える大事な要素であることを、身をもって学んだ2泊3日の研修旅行でした。