Shitennoji University

2026年春、2部リーグで優勝し、1部リーグ昇格を果たした四天王寺大学ソフトボール部男子。練習の合間には笑い声が絶えず、冗談が飛び交う一方で、ボールを追う表情は真剣そのもの。和やかさと勝利を目指す熱さがチームの持ち味です。今回はチームを率いる部長と副部長に、ソフトボール部男子の魅力や活動を通して得た成長、今後の目標について話を聞きました。

・部長 瀧下彰人さん(経営学部4年生)
ポジション:センター。小学1年生から高校3年生まで野球ひと筋。学年が上がるにつれて盛り上げからまとめ役へ。チームが強くなるために日々の発言や行動で背中を見せる。趣味はゴルフ、ボウリング、アニメ鑑賞。
・副部長 辻野晃平さん(人文社会学部4年生)
ポジション:キャッチャー。中学時代は軟式野球、高校時代は硬式野球を経験。今は副部長として、部長のサポート役やチームの潤滑油を担いながら、全体を支える頼れる存在。音楽鑑賞や映画鑑賞が趣味。
-まず普段の活動を教えてください。
[瀧下さん]活動は週4回で、平日は火・水・金曜に基礎練習や細かな部分の調整、日曜は他大学や社会人チームとの練習試合をしています。限られた練習の中で、やる時はやる、楽しむ時は楽しむといったメリハリを意識して取り組んでいるのが、今のチームの強みですね。
[辻野さん]そうですね。学業が優先なので、試験前の1週間はオフにして勉強に専念していますし、練習中や試合前は気持ちを切り替えてさらに集中という、そのバランスがチーム全体に根付いています。
-練習中の明るい雰囲気が印象的でした。
[瀧下さん]この春入部したばかりの1年生も元気な子が多いんです。会話だけでなく笑い声も多いのですが、ただ賑やかなだけじゃなくて。普段は和やかでも、練習や試合になると全員がスッと気持ちをひとつにできる。ソフトボールに対して熱く、結果を残そうという意識の高さを誇りに思っています。
[辻野さん]メンバーが個性豊かなんです。よく話す人もいれば、輪の一歩後ろでみんなの話を静かに聞いている人もいて、それぞれの良さがうまく噛み合っています。学年や立場、役割に関係なく冗談を言い合える距離感があるからこそ、ミーティングでも本音で話し合えていると思います。

-おふたりが入部したきっかけは?
[瀧下さん]僕は友人に「体験に行きたいからついてきて」と頼まれて、そのまま流れで入りました(笑)。当時は今よりもっと部員数が少なかったので、その3日後に試合に出ることになり、居心地も良くて楽しかったので、気付けば4年間続けていました。
[辻野さん]僕は体を動かすのが好きで、大学生活も充実させたいと思って運動部を探していました。中学から野球をやっていたので、ソフトボール部を見つけて一度のぞいてみたら、雰囲気も良さそうだったんです。それで入部を決めました。

-未経験でソフトボールを始めた部員も多いそうですね。
[瀧下さん]小学1年生から高校3年生までずっと野球をしていたのですが、ソフトボールは大学から始めました。最初は「野球をやってきたし、なんとかなるだろう」と思っていたのですが、いざやってみると勝手が全然違っていて。ピッチャーとの距離が近いぶんスピード感があり、より1球1球に集中しないといけない。難しさはありますが、そのぶんやりがいも大きいんですよね。
[辻野さん]僕は軟式野球と硬式野球、両方の経験者ですが、ソフトボールは大学から。投げ方が違うので、下から浮き上がってくる球を打つ独特の難しさだったり、変化球の感覚の違いだったりに驚きましたね。
[瀧下さん]今のチームには、高校までソフトボールをしていたメンバーもいますが、僕たちのように野球経験者もいれば、未経験者もたくさんいます。経験に関係なく馴染みやすい雰囲気があるので、大学から始める人でも挑戦しやすい環境だと思います。

-これまでの活動で、印象に残っている出来事はありますか?
[辻野さん]僕たちが2年生の時に、チームとして7年ぶりに全日本インカレに出場できたことです。1年生から試合に出させてもらっていた中で、あの大舞台に立てた喜びは忘れられません。しかもベスト16まで勝ち進めたのも思い出です。これから「学生時代の思い出は?」と聞かれたら、迷わずこの話をしますね。
[瀧下さん]全日本インカレで勝った時の嬉しさは、今も鮮明に覚えていますね。ただその翌年、自分たちの代になり、部長として挑んだ全日本インカレ予選では、敗退してしまいました。先輩たちがつくってきた流れを受け継いで、もう一度あの舞台を目指したのに結果を出せなかった。勝ちたかった悔しさも、自分たちで戦う難しさも感じた試合だったので、今でも忘れられません。
[辻野さん]試合に勝てないことでチームの空気が暗くなってしまい、副部長としても苦しい時期でした。自分たちが全日本インカレの大舞台を経験したからこそ、後輩やマネージャーのみんなにも、あの会場の雰囲気を味わってほしいという気持ちが強くなっていたので。
[瀧下さん]自分自身も結果が思うように出せず、さらに苦しかったですね。

-そうした辛い時期を経て、今春に1部リーグ昇格を果たしました。
[滝下さん]本当に嬉しいですね。就職活動で一度、部活動を離れて戻ってきたとき考え方を変えてみたんです。それまでは先輩に導いてもらっていましたが、自分が率先して積極的にコミュニケーションをとるようにしたり、ひたむきに練習に向き合ったりする姿勢を見せようと意識していました。
[辻野さん]僕も同じですね。日頃からメンバーへの声掛けを増やし、練習で出た課題をひとつずつ解決することを大事にするようにしました。誰かが落ち込んでいたら「次に向けて頑張ろう」と声をかける。その積み重ねのおかげで、チームの雰囲気がいい方向に少しずつ変わってきましたね。
[瀧下さん]今は、試合中でも「点を取られても、また取り返そう」と声をかけ合えるチームになりました。ソフトボールはひとつのプレーで試合の空気が大きく変わるスポーツですが、今のチームは流れが不利になっても簡単に気持ちが落ちない。苦しい状況の時こそ、みんなで気持ちをひとつにできています。

-マネージャーの存在も大きいそうですね。
[瀧下さん]めちゃくちゃありがたいですね。練習にも必ず顔を出してくれて、準備や片付け、試合のサポートまで見えないところで動いてくれています。僕たちがプレーに集中できるのは、間違いなくマネージャーたちのおかげですね。
[辻野さん]選手とマネージャーというより、共に戦っているという感覚ですね。普段から距離も近くて冗談を言い合うことも多く、メンバー全員が家族や兄弟のような存在になっています。

-大きな試合や大会前には、お守りも作ってくれるとか。
[辻野さん]そうなんです。大会前になると、マネージャーがみんな一人ひとりに手作りのお守りを用意してくれます。手作りだからこそ「もっと頑張ろう」と気合いが入ります。
[瀧下さん]試合前って、どうしても緊張したり不安になったりするんですけど、お守りを手にすると「ちゃんと見てくれている人がいるんだ」と思えるんです。自分たちだけで戦っているんじゃない。マネージャーも含めて、全員で試合に向かっているんだと感じます。

-チームのつながりは、練習や試合以外の時間にも表れているんですね。
[瀧下さん]大会のあとは、みんなで打ち上げをすることもあります。去年の西日本インカレのときは、焼肉屋さんの屋上を貸し切って盛り上がりました。
[辻野さん]遠征には車に乗り合わせて行くんですが、移動中の何気ない会話も楽しくて。勝った日は盛り上がりながら、負けた日はちょっと落ち込みながら帰る(笑)。そういう時間が全ていい思い出になっています。

-部活動を通して得られたものは何ですか?
[瀧下さん]人との関わりの大切さです。もともとはチームをまとめるというより、盛り上げ役のような立ち位置でしたが、学年を重ねるうちに「自分がやらなければ」との責任感が芽生えました。チームをまとめる難しさも、周りに支えてもらう大切さも学びました。
[辻野さん]僕は、周りを見て動く力ですね。チームで勝つには、自分ひとりが頑張ればいいわけじゃない。全体を見て、今何が必要かを考えることが大事だと感じました。みんなで目標を分かち合いながらやってきたなかで、信頼関係や協調性も自然と身についていきました。

-その経験は、これからにも生かされそうですね。
[瀧下さん]そうですね。社会に出ても、自分の役割を考えて動くことを大事にしたいです。うまくいかない時期に周りと話し合いながら前に進んだ経験は、これから新しい環境に向き合う上でも支えにしていきたいです。
[辻野さん]僕も、人と協力することや周りを見ることは、これからも大切にしたいです。部活動で身につけた力は、人と関わる場面でもずっと自分の強みになると思います。

-チームとして目指していることを教えてください。
[瀧下さん]春のリーグ戦で、1部に昇格できたぶん、今度は残留する難しさも出てくると思います。その中でも、チームとしてはなんとしても全日本インカレへの出場権をつかみたいです。今年は高校までソフトボールをやってきた経験者の1年生が多く入部してくれたので、戦力としても楽しみです。
[辻野さん]1部リーグ昇格、西日本インカレ出場、全日本インカレ出場。この3つを目標に掲げてきました。1部昇格は達成できましたが、ここからがまた新しいスタートだと思っています。
[瀧下さん]何より、まずはソフトボールを楽しむことを第一に。後輩たちには最後に「ここまでやってよかった」と悔いのないチームをつくってほしいですね。
[辻野さん]常に全力で、それでいて楽しくソフトボールに向き合いながら、これからも高いレベルで戦い続けられるチームでいてほしいなと思います。
-最後に、いつも応援してくれている人たちへメッセージをお願いします。
[瀧下さん]いつも応援してくださって、本当にありがとうございます。1部という新しい舞台でも、僕たちらしく楽しんで、結果でも応えられるように頑張ります。これからも応援していただけると嬉しいです。
[辻野さん]支えてくれる家族や関係者のみなさん、応援しに来てくれる方がいるからこそ、僕たちは思い切りプレーできています。明るくて熱いチームの空気を力に変えて、もっと強くなった姿を見せたいです。これからもよろしくお願いします。

