Shitennoji University

2025年12月20日(土)、本学と地域が手を取り合い、学生が実践的な経験を積みながら地域社会の課題解決に貢献する新しい学びと共創の場「地域経済研究所(通称:エリアデザイン・ラボ)」が誕生しました!オープニングイベントも開催し、この新しい活動拠点の誕生に深く関わる経営学部の阪西 洋一准教授にお話しを伺いました。

場所は、学生の利用者も多い近鉄南大阪線「藤井寺」駅にほど近い藤井寺一番街商店街内にあります。本学が持つ「知」と「地域」を循環させる地域貢献型の活動拠点として、空き店舗をリノベーションしました。「地域経済研究所」の設置にあたって、学生もリノベーション前から現地視察を行い、打ち合わせやアイデア出しから内壁の塗装までリノベーション作業にも協力しました。




地域経済研究所は、「まちと学びが響き合う、共創の拠点」がコンセプト。学生が地域社会との交流を通じて、建学の精神である「和の精神」「利他の精神」を実践的に修得できる環境を目指しています。



地域・社会の視点では、本学が持つ知的・人的資源によって、地域の課題解決に向けた活動ができます。学生の視点では、実践的な学習(PBL:課題解決型学習)やキャリア形成の機会が得られ、本学の視点では地域経済研究所の活動を通して、地域の方々に四天王寺大学・四天王寺大学短期大学部をもっと身近に感じていただける機会となります。
地域の一員である本学が、活気のある心地よいまちづくりに貢献すること。学びとして表現すると「学生の力が地域を育む、実践型共育プロジェクト」として位置づけています。
オープンから1年ほどは、学部の学びと密接に関係している事から経営学部が主体となって動き出しますが、全学部・学科、各センターなど、全学的な取り組みに活用することを想定しています。
PBL(課題解決型学習)の実践
授業やゼミ活動の拠点として活用され、地域課題にコミットするための活動を行います。
チャレンジショップの運営
学生や卒業生が企画・開発した地域資源活用商品などを販売・展示するスモールビジネスのチャレンジショップを運営し、創業経験を促進します。
学生マルシェの開催
商店街や藤井寺市と共同で、学生や地域のお店が出店する小規模マルシェを四半期に一度開催し、学生が企画・集客・運営のノウハウを実践的に学びます。
インバウンド交流セッション
文学部国際コミュニケーション学科の学生などが中心となり、インバウンド観光客を招いた異文化交流セッションを開催します。
多世代交流セッション
幼児・学童から高齢者まで、幅広い世代との交流セッションを定期的に開催し、学生がコーディネーターとして利他の心を育成します。
認知症カフェの開催
看護学部を中心に、地域看護学実習のサテライトとして利用され、地域住民向けの認知症カフェや健康相談交流会を年間4回程度実施します。
共創自習室の運営
教育学部の学生が放課後児童を対象とした学習サポート(共創自習室)を実施し、学生は教職課程の実践機会を得ながら地域に貢献します。
キャリアマッチング
地元企業とのキャリアマッチングの拠点となり、地域雇用を促進します。
学生アルバイト紹介
地域での学生アルバイトの紹介も行い、学生生活の充実を支援します。
などなど、さまざまな取り組みを計画しています。約1年かけて実践知を蓄え、2027年度から本格スタートとなります。
地域経済研究所の活動における根幹は、ネットワーク効果と外部経済性です。多様な出会いの連鎖が、当事者間を超えた豊かさを地域社会へ広げると考えています。そのため、本学においても全学的な展開、さらには都市計画コンサルタント企業のランドブレイン株式会社との協働で事業を推進します。こういった藤井寺市での活動から得られた経験をモデル化し、将来的には羽曳野市など他のエリアにも活動を拡大していく計画です。

学生が地域社会のキーパーソンとなることを目指し、新たな価値を提供し続ける、地域におけるイノベーション・ラボとして発展していく将来も見据えています。皆さん、「地域経済研究所」の活動にご注目ください!



今回リノベーションに携わった学生たちの証として、地域経済研究所の天井の一部に手形スタンプがあります。あえて見えにくい所に押していますので、チェックしてみてくださいね!

四天王寺大学 経営学部 経営学科 企業経営専攻 准教授
担当講義:地域活性化概論・観光ビジネス論・旅行ビジネス論・実学マネジメント論Iなど
研究分野:情報経済学、プラットフォーム論