日本や世界のご当地グルメはどこから生まれて、なぜその地域に定着し、どこまで広がっているのだろう?そんな疑問をはじめて抱いたのは大学進学を機に大阪にやってきた時のこと。静岡県出身の私にとって身近な「富士宮やきそば」が大阪ではスタンダードではないことに驚きました。それ以来、「なぜ?」の答えを知りたくて、食文化と地域の関連について研究を続けています。
なかでも私が研究しているのは、東アジアの粉食文化※。大学院時代からは中国・日本の餃子、ベトナムのライスヌードルとライスペーパーについて研究してきました。ベトナムの社会主義体制下では、まちなかでフィールドワークを無許可でしていると公安に捕まってしまう可能性もある、研究者泣かせの国です。
※米や小麦などの穀物を粉にして食べる文化