看護学部1期生 災害時を想定した災害看護技術演習を実施



   2022年4月で開学4年目を迎えた四天王寺大学看護学部(大阪府羽曳野市)では、 7月2日に、災害発生を想定した看護演習を実施いたしました。本学の災害看護は、2年次に「災害看護支援論」(2単位必修)と4年次に「災害看護支援技術演習」(2単位選択必修)のカリキュラムを設定しています。今回実施した4年生の演習内容(担当:亀井縁 准教授)は災害発生時系列に沿って必要な救護活動を想定し、「トリアージ」「搬送」「応急救護」「救護所の設営」「仮設トイレの設営」「非常食の調理」など多岐にわたる内容で構成しました。また、「トリアージ」と「搬送」は柏原羽曳野藤井寺消防組合の救命救急士の方々にもご協力いただき、ご指導いただきました。

 「トリアージ」では、学生が傷病者役、トリアージ役、記録者役に分かれ30秒以内で観察を行いトリアージできることを目指しました。傷病者役を体験し、「医療者からの声かけで安心できたり、不安になったりすることが分かった」や、「正確に冷静に判断することは難しいため、まだまだ学習が必要であると感じた」などの感想がありました。

 「搬送」では、毛布と物干しざおを使用した簡易担架を作成し、実際に搬送を体験しました。学生は、傷病者役で毛布一枚に身体を預けることの不安を感じ、体格や体重によって担架の種類を選択することの必要性を理解できました。

 「非常食の調理」では、構内にある かまどベンチで火起こしを体験し、お湯を沸かし、アルファ化米を調理、試食しました。ライフラインが途絶えた中で食事を準備することの難しさを体感し、災害時の食事について考える機会となりました。

 

 

 

 

 

●担当教員 亀井縁准教授からのコメント
  『演習で学んだ発災直後の支援だけでなく、日頃からの備えを実践し、
          災害時に貢献できる医療職になることを期待しています。』

●実習をご指導された柏原羽曳野藤井寺消防局 岡本圭司さんからの講評
  『限られた時間でトリアージに取り組む姿は実際の現場に近い緊張感があって大変良かったです。
  今後も「人を救いたい」という志を忘れずに頑張ってください。』

●演習に参加した学生からの声 
 ・岩村陽菜さん
  『現場では「助けて」といった声をあげる人に注意が行きがちだが、
  トリアージの優先順位を理解して、サイレントペイシェントにもしっかり耳を傾けないといけない。
  そのためにもっと技術を身につけていきたい。』

 ・仲村優花さん
  『新人であっても、現場に立てば一看護師として患者にしっかり向き合わなければいけない。
  災害という誰もがパニックになる状況の中でも冷静になって周りのために行動できるようになりたい。』

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