人文社会学部 社会学科 -最新情報-

歴史コース 中村先生紹介

 社会学科で歴史コースの担当をしております中村洋樹です。2018年4月に本学に着任し、今年度で4年目となりました。本学着任以前は、地元の高校で地理の教員をしたり、教員養成系の大学や家政系の大学・短期大学で非常勤講師をしたりしていました。

 社会学科では中学校社会科、高校地理歴史科、高校公民科の教員免許を取得することができますが私は主に中学校社会科と高校地理歴史科の指導方法に関する科目を担当しています。中学校では今年度から新しい教科書が使用されるようになり、高校の地理歴史科では来年度から「地理総合」と「歴史総合」という新しい科目がスタートします。学生の皆さんにはこのような新しい動向に対応できるよう、教師役になって授業を行う「模擬授業」に取り組んでもらっています。写真の1枚目は模擬授業の様子、2枚目は模擬授業のために作成されたスライドです。また、昨年度はコロナ禍の影響のため実施できませんでしたが、過去には有志の学生の皆さんと近畿圏内で先進的な授業を行っている学校の授業研究会に参加したり、社会科教育の学会に参加したりしました。コロナ禍が収束すれば、この取り組みを再開したいと思っています。

 

 私の専門分野は教育学で、主たる研究関心は高校の歴史カリキュラムと教育評価です。本学に着任する前から、アメリカの歴史カリキュラムに関心を持って研究を進めており、特にスタンフォード大学歴史教育グループが開発した「歴史家のように読む」(Reading Like A Historian)という、高校生が歴史資料を読み、歴史を解釈するカリキュラムに注目しています。

 また、他大学の先生方と一緒に「生徒と歴史教育との学習レリバンス構築の事例収集・分析とそのデータベース化」という研究にも取り組んでいます。「学習レリバンス」という言葉は耳慣れないと思いますが、多様な実態にある生徒が歴史を「自分事」として捉え、歴史を学ぶ意味を実感できるようなカリキュラムや授業のあり方を研究しています。こちらはアメリカだけではなく、イギリスやドイツ、カナダなど複数の国の歴史カリキュラムや授業を研究対象にしています。

 写真の3枚目はアメリカの歴史カリキュラムに関する書籍、4枚目は2019年に全国社会科教育学会から授与された研究奨励賞の賞状です。アメリカの歴史カリキュラムを分析した論文が評価されました。

 

 最近は、こうした海外の研究を紹介するだけではなく、それを日本国内の歴史授業に応用する研究も進めています。例えば、ある私立高校では、世界史の授業で歴史資料を読み、自らの見解を書く試みがなされています。古代ギリシャの授業では、「アテネの民主制は、どの程度まで民主的と言えるのだろうか?」という問いについて、ペアワークやグループワークなどの「アクティブラーニング」を通して考え、最終的に400字程度の文章にまとめていきます。私はこうした授業を観察し、学校現場の先生方と議論しながら、より良い指導方法や評価方法を探究しています。

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