人文社会学部 社会学科 -最新情報-

「認知心理学」ってどんな科目?

社会学科には人間・社会心理地域・メディア歴史の4コースがありますが、心理コースのひとつ「認知心理学」を担当する田中先生に詳しく聞いてみました。

社会学科で「認知心理学」の授業を担当しています,田中晶子です。

高校生の皆さんにとって,「認知心理学」は初めて名前を聞く分野かもしれません。でも,認知心理学は皆さんの日々の生活と,とても関わりが深い心の働きを取り扱っている分野で,私たちの身近な心の働きについて研究する学問です。

たとえば,出かける時に傘を持って行くかどうかといった判断に関わる心の働き(意思決定・確率判断)や,久しぶりに会った友人の顔と名前を思い出せるかどうか(日常記憶・顔と名前の記憶)や,瞳を大きく(あるいは小さく)見せるためアイラインをどう引くのが良いか(知覚・錯視)や,第一印象に影響するのはどのようなものか(印象形成・対人認知)など…毎日の生活において見たり聞いたり,覚えたり,忘れたり,感じたり,考えたり,推測したり,判断したり,といった場面での心の働きの特徴やメカニズムついて研究しています。

認知心理学の授業では,先ほどの例のような日常生活と関わり深い現象をたくさん取り上げながら,私たちの心の働きについて理解を深められるように,授業の中でミニ実験なども取り入れながら進めています。

 

さて,認知心理学の中でも私が特に関心を持っているのは,“記憶”についてです。特に子どもが体験した出来事をどのように思い出すのかについて研究から得られた知見を様々な場面で活用することを目指しています。たとえば,犯罪捜査への活用です。

皆さんは,犯罪捜査と心理学(特に記憶の研究)がどのように結びつくと思いますか?

たとえば,警察や検察などの捜査機関では,捜査の中で,事件や事故に巻き込まれた人から事情聴取を行うことがあります。特に子どもから被害等について正確に聴き取ることはとても難しく,うまく聴きとれず何度も聴取を繰り返したり,誘導してしまったりすると,実際にどんな被害があったのかよくわからず,捜査がうまく進まなかったり,対応が遅れたりするおそれがあります。

そのようなことにならないように,近年記憶研究など心理学の知識を利用した聴き取り(司法面接と呼ばれます)が取り入れられています。私も認知心理学の知識をベースに司法面接について研究し,警察や検察の捜査機関や児童相談所,家庭裁判所などで司法面接の研修活動を行っています(なお,この犯罪捜査と心理学との関連については,「犯罪捜査の心理学」という授業で詳しく紹介しています)。

 

2019年の日本心理学会での公開シンポジウムで司法面接をご紹介した時の様子です。

 

 心理学と言えば臨床心理学やカウンセリングなどが有名ですが,認知心理学にも関心を持っていただけたら嬉しいです。また,IBU社会学科では様々な心理学を学ぶことができます。是非IBU社会学科への進学を検討してみてくださいね!

 

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