夏休み恒例! 集中講義「パフォーマンス実践演習」[前編]



8月28日(月)より4日間の集中講義「パフォーマンス実践演習」が行われました。

この授業は、それぞれの分野で活躍されている3人のプロフェッショナルの先生方をお迎えして、実際に身体を使ったワークをおこなうなかで、コミュニケーションの可能性や緊張を克服する方法を考えていく授業です。

初日の1限目は、中村佳世子先生のヴォイストレーニングです。普段の授業と全く異なる様子に、受講生はみんな緊張気味です。伝える力、表現力のある声とは一体どのような声なのか、座学からはじまります。発声の仕方で受けとる印象が変化する様子を、プロの声楽家でもある中村先生が歌唱も交えて示してくださいました

先生の伸びやかな声と、表現力に一同、圧倒された様子です。伝える為には、単に大きな声をだすのでも、声を張るのでもなく、響かせることが大切です。最終目標は、自分が思う声に近づくことです、と先生は仰います。受講生それぞれが、自分の良さを活かしながら、新たな表現方法が見つけられそうな予感がしたのではないでしょうか。しかし、まだ少し表情が硬いです。

広背筋をつかって肺の底まで空気をいれましょう。

肺の底「下葉」はここです。

「コミュニケーションは言葉だけでない。動作や態度が多くのことを伝達する」 

午後からは、俳優・パフォーマーとしてご活躍の中島真央先生の授業です。中島先生のエクササイズは身体を使った表現が中心です。まずウォーミングアップからはじまります。室内を自由に歩き回り、目があった人と会釈をします。つぎに、声に出して挨拶をしてみます。先生から、今度は声を出さずに身体で挨拶をしてくださいと声がかかります。

ひと休みしたら、今度は輪になってキャッチボール。相手との距離や間合いを感じたところで、ボールを言葉に変えて相手に投げるといったワークをしました。このように一連のワークでは、言語/非言語のコミュニケーションを体感します。その後も身体感覚に着目したエクササイズがつぎつぎに繰り広げられ、徐々に受講生の表情がほぐれていきました

教室内をお散歩して、出会った人と身体を使ってご挨拶。笑顔が出てきました。

鬼がポーズを指定する「だるまさんがころんだ」

2日目は、言葉のプロフェッショナル、フリーアナウンサーの松浦美代先生から、言葉の意味をイメージしながら声に出すこと、また句点の位置で、しっかり間合いを取ることの重要性を教わります。先生からは、例えばプレゼンで、結論の前にひと呼吸おくと効果的ですと実践的なアドバイスがありました。

そのあと、二人一組でインタビューをしあって「他己紹介」の準備にとりかかります。松浦先生からは、あたかも大切な商品を誰かに薦めるように紹介してくださいと指示が飛びます。他己紹介は前日、中島先生の授業でも行われましたが、そこではインタビューした相手になりきるという演劇的手法が用いられました。同じテーマでも先生方の分野の特徴が表れていて、視点が違えば表現が異なることも学べたのではないでしょうか。

松浦先生からインタビューのポイントの説明をうけます

みんな真剣に相手から話を聞き出しています

中島先生の座学は車座になって。みんな食い入るように先生のお話を聞いています

午後は再び中島先生の登場です。最終日の演劇に向けた準備がはじまりました。

最終発表では、受講生たちは、それぞれに用意された「事物」のキャラクター設定を考え、役作りをしたうえで、グループで10分の劇を創作するという超難題に挑みます。果たして未経験の受講生たちが短期間で演劇をお披露目するレベルまで持っていけるのでしょうか? 奇妙な役名が書かれたくじ引きの紙を眺める受講生たちの少し困った顔が、最終日にどう変化するのか楽しみです。[後半]に続きます。

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