現代文化ゼミで京都国際マンガミュージアムへ
2023年2月1日
日本学科の現代文化ゼミでは、学外教育活動として京都国際マンガミュージアムを見学してきました。
現代文化ゼミに所属する学生は、それぞれ自らの関心で研究をすすめるため、ゼミの学生共通の話題や活動が難しい部分があります。しかし「マンガ」という現象は非常に懐が深い! いろんな研究対象になんらかのつながりがあります。たとえば、アニメ作品を研究している学生にとっては、マンガは原作の宝庫であるし、あるいはマンガの形式はアニメ制作で必要な「絵コンテ」と類比できるものです。また「聖地巡礼(アニメツーリズム)」を研究している学生にとっても、さらに「絵文字」を研究している学生にとっても、マンガはヒントの宝庫です。
当日はすでに12月の半ば、冷え込む朝でしたが、滞りなく全員が集合でき、ミュージアムに向かったところ、すでに行列!! 並んで待ちます。
入館と同時に、同ミュージアムの司書さんに出迎えていただきました(「司書」と述べましたが、同ミュージアムは図書館でもあり博物館でもあるので、司書と学芸員を兼ねる存在です!)。そしてさっそく地下書庫(バックヤード)に案内していただきます。ここは一般には見学できないところですが、ゼミ活動の一環として特別に見学させていただきました。残念ながら写真はお見せできませんが、発刊から現在まですべて揃った週刊マンガ雑誌ほか収蔵資料の物量に、ただただ圧倒されました。
そのあとは、館内をぐるっとまわってからいったん休憩。ミュージアムカフェで昼食をとったあと、研究閲覧室に再集合します。ここは、マンガ研究に関する文献や資料が配架されていて、閲覧を希望した同ミュージアムの閉架資料を見ることができるという、マンガ研究をおこないたい人が利用できる部屋です。そこであらかじめ準備していただいた資料を閲覧したり、配架された文献や資料に目を通したりして、マンガ研究の幅広さや奥深さに接することができました。
その後は、各自で自由に館内を見学して回ります。特別展を見たり、紙芝居を見たり、あるいは見たかったマンガをがっつり読んだり……と、学生はそれぞれにミュージアムを満喫していました。集合写真を撮ったあとはそのまま解散しましたが、何人かは閉館時刻まで残って楽しんだのではないでしょうか?
参加した学生の声を、ピックアップしてお届けします。
実際に表で展示されているマンガの資料はいわば氷山の一角で、バックヤードに保管されている資料が大部分を占めているという点や、資料の請求があれば、膨大な資料の中から必要な資料を効率よく探さなければいけないという点は、学芸員資格を目指している私にとって非常にためになりました。
見学をして気づいたのは、外国語に翻訳された日本の漫画がとても多いということです。英語だけではなく、この言葉ってどこの国の言葉?といった言語にまで翻訳をされていて、日本の漫画は世界中に広まっているのだと感じました。
今の日本の生活では見られない紙芝居は、子どもも大人も記憶に残る素晴らしい体験になると感じた。マンガミュージアムを通じて、様々な日本の文化を知ることができ良い経験になった。
漫画だけではなく新聞記事や文化的資料がたくさん貯蔵されていたということ。そして、その貯蔵物の殆どが一人の人物が集め寄贈したものであることにも驚きました。時間がたつと処分してしまいがちなものに価値を見出し、このように残してくれたおかげで当時の様子を現代の私たちが知れるわけですから、とても感動しました。
私の研究テーマである聖地巡礼についての展示があり、とても興味深かったです。
図書館でのインターンを経験しているため、膨大な資料がある地下書庫から要望があったものを探し出すという、図書館の裏方ならでは面白さを思い出すきっかけにもなりました。
この京都国際マンガミュージアムの見学の経験が、参加した皆さんの研究の手助けに、また日本の社会や文化を理解する一助になったのなら幸いです。
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