1年生から将来・進路について考える[2]――「大学基礎演習Ⅰ」卒業生のお話
2022年8月2日
日本学科の1年生夏学期必修科目「大学基礎演習Ⅰ」では、5月下旬に「将来について考える・進路の道筋を知る」というテーマで、一般就職、公務員、教員の就職について、キャリアセンターの職員さんや教職教育推進センターの先生、教職支援委員の先生のお話を伺いました。早くから将来を構想し、大学時代に何をすべきかを考え、大学生活での時間や機会を有効に生かしていってほしいとの考えに基づきます。
そしてこの6月下旬には、社会人として活躍する日本学科卒業生をお招きし、お仕事について、また学生生活や学修についてのアドバイスについてお聴きする回を持ちました。
今年度にお招きしたのは、印刷会社の営業担当、京都市立中学校の「国語」教諭、天理市立中学校の「国語」教諭の合計3人の卒業生です。Web会議システムでの中継の形でも結構ですとお伝えしていたのですが、「大学に行って、学生さんに直に話をしたいので」と、3人とも本学まで来てくれました。平日の午後というそれぞれにお忙しい時間帯に、在学生のためにわざわざご出講くださったことに、篤く御礼申し上げます。
それぞれのお話では、現在の仕事における苦労や大変さも、仕事から得られる喜びや楽しさも語られていて、仕事内容にもお話しぶりにも卒業生の成長が感じ取れました。また、1年生へのアドバイス、1年生からの質問への回答もしっかりといただけました。教員としては頼もしくまた有難い限りです。
1年生たちは、5月に将来の進路・就職につながる概説の講義を聴き、自分の現段階での志望を確認し、また今回の卒業生のお話のために事前に質問したいことを考えておく、という段階を踏んでお話を聴講しました。お話をどのように受け取り、何を得たのでしょうか。
1年生の感想・振り返りから一部ご紹介します。
◎一般就職の先輩のお話について
- 印刷業界の現状を知ることができて興味深かった。
- 何気なく見ていたカタログがここまで苦労してできているのだと驚いた。
- 大学生のうちにやっておいたほうがいいこととして挙げられていた4つのこと、また、就活について自己分析が大切ということを心掛けて大学生活を過ごしたいなと感じました。
- 情報を自ら仕入れること、体験を積むことの大切さを知った。
- 教員にばかり目を向けていましたが、別の生き方で充実する人もいることが分かり、他の生活を考えるきっかけになりました。
- 将来のために、資格を取っておくことが大切だと思った。貯金もしたいし、たくさんチャレンジしておきたい。
◎教員の先輩のお話について
- 「教員の一日」はとても興味深かった。とても参考になった。
- 教員になって大変だと感じたことはこのような機会がないと聞けないし、よかったことと、やっておけばよかったことのお話がすごく勉強になった。
- 思っていた以上の教員の仕事のつらさとやりがいを知ることができた。
- 問題を解くことと教えることは全く別物、というのが一番心に残りました。
- 先輩のやっていてよかったと思うことを参考にして、今からでも取り組んでみようと思いました。
- 自分が今、大切にしていくことは、何かをやり続けることや、たくさんの人と交流を持ち、様々な価値観を理解することだろうと思いました。
- 教職にかぎらず一般職に通じる話も多かった。
- 「迷ったときこそしんどい方を選べ」という言葉は、自分の成長につながって、しんどい分だけ自分の力になるということがわかりました。
1年生にとって卒業生のお話は、自分の将来のため、夢の実現のためには今後の日々をどう過ごすべきなのかを考えるよい機会になったと思います。また、まだ自分の進路や将来のイメージを見出せずにいる人も、その発見のための第一歩を踏み出す勇気を持てたのではないでしょうか。
1年生は、このあと学期末試験という大きな試練が控えていますが、その試練に対しても、その後の夏休みという自由な時間の使い方についても、さらにその先にも、お話から得たもの、気づいたこと、心に銘じたことを活かしていってもらいたいと思います。
また、今回とても中身の濃いお話をしてくださった3人の卒業生のみなさんには、心より感謝申し上げますとともに、今後の一層のご活躍をお祈り申し上げます。
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