雅楽は世界音楽!!



「雅楽」と聞いても、「それは何ですか?」と思う人も多いでしょう。

「雅楽」とは、日本の古典音楽の一つで、宮中儀式や寺院や神社の法会や神事で用いられてきた音楽です。

日本の中でもなかなか接することが少ない伝統音楽の一分野ですが、日本国内だけでなく、実は、海外にも数多くの研究者がいるのです。特に、近年、歴史領域や社会学的な領域における雅楽研究が、すいぶんと進んできたことから、海外の研究者の間でも、興味を持つ人が増えているようです。

そうした状況を背景に、アメリカ・カルフォルニア州立大学サンタバーバラ校で、日本と海外の研究者を集めての「クリティカル・インターベンション・ラボ」として、江戸時代と近代の雅楽をテーマに、雅楽の文化史に関する最先端の研究に携わる研究者や演奏家を集めての国際的なセミナーやワークショップが開催されました。

日本学科教授の南谷美保先生が、このラボに招待されて参加しましたので、レポートしていただきます。

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本来なら、このラボは、昨年6月に開催される予定でした。日本、南北アメリカ大陸、ヨーロッパ諸国から、雅楽や雅楽に関連する領域の研究者たちが集まって、研究発表、ワークショップ形式のセミナー、ディスカッションなどを、1週間ほどの日程で、カルフォルニア州立大学サンタバーバラ校で実施される予定だったのです。それが、新型コロナ感染症のために延期になり、今年6月の時点でも、相変わらず実施不可能と判断されたため、最終的に、この6月の間の3週間ほどの日程に分割して、すべてをZoomで実施することとなりました

オンライン開催なら、どこからでも参加できるし、楽になったのかと思われそうですが、そのようなことはありませんでした。講義的な内容は、動画に収録してオンデマンドで視聴することになりました。が、日本時間の朝9時から11時が、カルフォルニアの前日の夕刻5時から7時なので、この時間帯でセミナーやワークショップを実施し、ディスカッションに参加してほしいと依頼されたものの、四天王寺大学でもZoomでリアルタイムオンライン授業も実施されており、授業の間をぬっての、かつ、アメリカ側の土日を避けての日程調整は大変でした。

参加者も、セミナーやワークショップだけならビデオ録画の視聴も可能ですが、リアルタイムで行われたディスカッションでは、アメリカ東海岸からの参加者や、ヨーロッパの参加者からは、「時差の関係で夜遅いので、少し眠い」という文句も。

とはいえ、ワークショップでの海外の研究者からの質問内容や、さらには、関係者が一堂に会して非常に活発になされた最終日のディスカッションは、こんなにも多くの外国の研究者が、日本の雅楽という音楽やその周辺の文化に注目しているのだということを知る貴重な機会でした。雅楽は、もはや日本だけの音楽ではなく、世界中の作曲家や音楽家に新たな素材を提供する「世界音楽」という位置づけになっているというアメリカの研究者の発言には、これからも、まだまだ雅楽という音楽の可能性が拡がるのだと、大変心強く思いました。

となると、私自身も、もっと、日本国内での雅楽や舞楽の周知にも努力しなければと思うことしきりです。

 

実は、四天王寺大学の設置母体である四天王寺は、この雅楽、そして、雅楽の中でも舞を伴う舞楽といわれる伝統音楽を聖徳太子の時代以来伝承してきた寺院の一つなのです。これから、四天王寺大学の学生の皆さんが、雅楽について知る機会や場を、積極的に作っていなければと思いました。

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