商品ネーミング・パッケージデザインプロジェクト



\ 商品ネーミング・パッケージデザインプロジェクトseira /

【大阪生まれのトレビスリゾット】

「ライフデザインゼミナールⅢ・Ⅳ」谷口ゼミでは、フードについての知識や技術を学び実践を通して身につけ、仕事や日常生活において活用できるようになることを目標にしています。今年度はJA大阪市と幸南食糧株式会社との連携企画で、大阪市産のイタリア野菜『トレビス』を使ったリゾットのネーミングとパッケージデザインに関わりました。また、完成した商品を地域のお客様に店頭販売でお届けしました。

 

学ぶ 〜6次産業・大阪市産トレビス・食品ロス〜

経営学部天野ゼミと合同で、6月に《幸南食糧株式会社食品開発センター》を訪問し、生産者と消費者をつなぎ、生産(1次産業)・加工(2次産業)・流通販売(3次)を合わせることで新しい産業を生み出す『6次産業化』について学びました。「なんだか難しそう…」と最初は少々おっかなびっくりでしたが、レトルト食品の開発キッチンで説明を聞き、実際に試作品が作られる様子を見学するうちに難しそうな事柄も身近なことに感じられ、わくわくしてきました。

 

ところで、皆さんは『トレビス』という野菜を知っていますか?

赤紫色の斑入りの葉っぱに白い葉脈があり、ほろ苦い味が特徴です。肉料理の付け合わせやパスタ、リゾットなどに使われる、ちょっとお洒落なイタリア野菜です。JA大阪市内でもかなり生産されているのですが、コロナ禍での飲食店休業により出荷先がなくなり困っていました。

今回関わったリゾットは、その『トレビス』を活用し、食品ロスを少しでも減らすために開発されました。

 
 

考える 〜ネーミング・デザイン〜

『商品が開発された目的=食品ロスを減らす!』ということを知ると、「しっかり売りたい!」という気持ちが大きくなりました。そのためにはネーミングやデザインは重要です。『トレビスだけでなく、お米や玉ねぎなどの材料も大阪で収穫されたもの!大阪産(もん)がいっぱい!』というアピールポイントや、試食した時のクリーミーで食べやすく栄養満点の美味しさなどを思い浮かべながら、ゼミのみんなで考えました。

【大阪生まれのトレビスリゾット】の誕生です!

届ける 〜地元スーパーでの店頭販売〜

12月には、イズミヤ古市店で店頭販売をしました。価格設定から、会場の準備、販促POPの作成、店内アナウンスやビラ配りなど、どのようにしたら商品の魅力を伝えることができるか、そして買ってもらえるかを考えました。アルバイトとは違って自分達が責任者です。誰も指示はしてくれません。やり方のマニュアルもありません。お客様の視点で動かなければ始まらないと気付き、みんなで工夫し協力して頑張った結果、予定時間よりも早く、準備した132個全てを売り切りました。店頭販売で直接お客様と接することで、自分達が関わった商品に対してとても愛着がわき、同時に商品を作る・売ることの責任を感じました。

また、これとは別にJA大阪市の直売所や東住吉区・平野区内の郵便局窓口でも販売され、今年製造された3000個が完売しました。 『トレビス』の食品ロスの減少に少しでも役に立つことができて良かったです。

広がる 〜災害食・感謝状〜

 【大阪生まれのトレビスリゾット】には、栄養満点で美味しいという以外にも、約半年間常温保存できることや、温めずそのままでも美味しい、蓋を開ければすぐに食べられる、柔らかいので幅広い年代の方が食べやすいなどの特徴があります。「これって災害の時の食事にもぴったりなのでは?」という気付きから、ライフデザイン学科のファッションフィールドの学びとともに『コロナは災害!?~アイデアの力でより良い生活を~』のテーマでゼミコンテストに出場し、ローリングストック法としての活用を提案しました。毎日役立つ、いざという時も役立つことの大切さと、そのためのヒントは日常生活の中にあること、そこに短大の学びがつながっていることを学びました。

 また、【大阪生まれのトレビスリゾット】への開発協力に対して、JA大阪市から感謝状を頂きました。コロナ禍で送った2年間の短大生活でしたが、商品開発から販売までを実践的に経験する貴重な機会をいただいたことにより、学びを深めるとともに楽しい思い出も作ることができました。本当にありがとうございました。

seira学生コメントseira

ひとつの商品が作られ販売されるまでには、たくさんの工程やステップがあるということを学びました。みんなのアイデアで、とても良い名前とパッケージになったと思います。私達の考えた名前のリゾットがいろんな場所で売られて、知られていくのがとても嬉しいです。

販売する時、お客様に声をかけることがこれほど大変だとは思いませんでした。お客様の様子をしっかりと見ながら、最初の一言をかける勇気を出すことが大切だとわかりました。少し慣れてくると、買ってくださる方に感謝の気持ちを持って接客できたかなと思います。優しいお客様が多く、地域の温かさにもふれることができ良かったです。

何かを考えたりまとめたりする時には、みんなでたくさんの意見を出し合うことが大切だと学ぶことができました。販売の時はみんな自分ができることを率先してやり、自然と役割分担ができていたと思います。友達の知らなかった良いところを見つけることができました。

コロナ禍でゼミでもできることが限られる中で、JAの方、大阪市の方、郵便局の方、幸南食糧の方など多くの方と一緒に商品を作って売るという貴重な経験をさせていただき、本当に良い思い出になりました。ありがとうございました。

一覧に戻る 学科に戻る