柏原羽曳野藤井寺消防組合のインターンシップが始まりました!
2023年3月11日
柏原羽曳野藤井寺(柏羽藤)消防組合のご協力の下、2022年夏学期から準備を進めていた消防官の業務が体験できる消防インターンシップが始まりました。初回となる今回の参加者は、経営学部6名の学生が2日間のインターンシップに参加しました。初日の基本となる講座は四天王寺大学の教室で消防官から講義いただき、2日目の実習は柏羽藤消防組合の訓練場で取り組みました。
■ インターンシップの基本
初日の前半は事前研修として、四天王寺大学でインターンシップのためのビジネスマナーのトレーニングから始まりました。対人コミュニケーションの基本でもある挨拶やお辞儀、指示の受け方、提出書類や礼状の書き方など、事前課題の確認も含め、限られた時間でビジネスマナーの基本を学びました。学生たちは、翌日の消防本部での実習で失敗しないようにと真剣に聞いていました。
■ 消防官の基礎知識
後半は、柏羽藤消防組合の消防官を講師にお迎えし、「消防官の仕事、消防署の役割等」について、これまで救急車や消防車がまちの中を勇敢に疾走するイメージであった職務内容などを具体的に紹介いただきました。災害の際の救助などについては当然のことながら、消防官の平常時の1日の業務や、消防署の組織、さらには採用が決まってから、半年間、団体生活をしながら、消防官としての基礎知識を学ぶことに加えて、集団生活に慣れ、仲間との連携行動ができるように、入所する消防学校等についてもご説明いただきました。
さらに、柏羽藤消防組合の組織とそれぞれの部署の役割、業務など詳細にご紹介いただきました。消防官というと消防車で勇ましく現場で消火活動を行なったり、救急車で急病人を運んだり、最近、注目されている人命救助に欠かせない救急救命士をイメージしますが、消防署内でそれらの仕事がスムーズに進むようにサポートされる事務職の方々の仕事などまで、多様な角度から理解を深めることができました。
■ 柏羽藤消防組合消防本部にて消防官の実体験
2日目は、いよいよ消防本部内での仕事体験(訓練)となる実習です。指定された訓練場に集合した学生たちは、最初に朝礼として、総務課副理事から激励の言葉をいただいた後、貸与されたオレンジ色の仕事着に着替えました。その後、当日の予定などの説明を受けてから、早速、実習が始まりました。
朝礼後の訓練のスタートは、仕事着の上から防火服を着用することでした。防火服の着用は不慣れなことから少し時間を要しましたが、実際の消防官は火災の連絡を受けたら数十秒で防火服を着用して出動されます。これだけ考えても、機敏な行動で救助活動をするためには、訓練が欠かせないことを感じる場面でした。こうして、防火服に身を包み、訓練がスタートしました。
■ 消火時の放水訓練
訓練用に用意していただいた放水車からホースを取り出し、放水するまでの作業体験では、機敏にホースを広げて他のホースとジョイントさせる作業、ホースを目的地点に運び、目標に向かって放水するという訓練に取り組みました。放水の水圧が想像以上に強かったため、一人で持つことは難しく、日頃の訓練の必要性を感じる一場面でした。
■ 空気ボンベの装備
消火活動の体験の次は、人命救助に向かう際、人体に有毒な粉じんや酸素欠乏症などから隊員を守ってくれる空気ボンベの装着体験でした。空気ボンベは20キロもあり、これを担いで、消火ホースの装着やその他必要な機材を携帯して現場で機敏な活動をしたり、人命救助をしなければなりません。学生たちは、その重さを任務の重要性とともに体感したようでした。
■ 救急隊の説明と救急車見学
119番の急病人などの救急通報を受けたら、人命救助のために現場に駆け付けるのが救急隊員です。その救急隊として活躍する救急救命士は専門の学校で学び、国家試験に合格しなければなりません。この救急救命士の資格を消防官になってから取得された四天王寺大学の卒業生である先輩(九埜雄祐さん)が、救急救命士の職務は、救急患者の命を守り、医療の担当者に繋ぐ重要な役割であること、さらにはこの仕事の難しさや厳しさ、だからこそ感じる仕事への誇りや、やりがいについて、熱く語ってくださいました。救急車内の機器についても、学生たちは乗車させていただき、体験しながら説明を受けていました。
■ 通信指令室見学
管理地域の70%を確認することができるモニターなど機器の説明を聞いた後、火災や急患の通報を受けてから、実際に消防車や救急車が出動するまでの流れや、119番通報のシステムなどについて学びました。「四天王寺大学講堂から火災が発生した」との想定で119番通報をし、「火災ですか、救急ですか」の確認をしてから、その後の具体的な通報事案の内容、住所や氏名など必要な情報の確認をするというやりとりを経験しました。通報があってもすぐに切れてしまうこともあり、そうした対応などを含め、緊張を伴う日々の業務の大変さを知る機会となりました。
今回のインターンシップの体験中にも緊急通報が何度も入る重要な日常業務を遂行されている最中、それぞれの部署の方々が、学生のために丁寧に指導をしてくださいました。
このたびのインターンシップを体験させていただいたことによって、緊迫した職場でも「笑顔で出勤し、笑顔で働き、笑顔で家に帰る」をモットーに掲げられている柏原羽曳野藤井寺消防組合の皆様の暖かさを感じました。また、毎日、穏やかに過ごせるのは、このように止まることのない消防署の方々のサポートがあるからこそだと強く感じる機会となりました。貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。そして、消防官をめざしている高校生のみなさん、一緒にがんばってみませんか。
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