社会起業プロジェクトと古墳イベント「まちまるしぇ」



 経営学科・天野研究室のテーマは、起業と地域活性化の実践です。

 11月に羽曳野市の峰塚公園で、世界遺産登録を記念して開催された地域イベントまちまるしぇ(NPO主催)」「古墳DEるるる(市主催)で、ゼミ生、地域連携インターンシップの履修生の総勢20名が、まちづくりボランティアと、起業を体験的に学ぶプロジェクトに取り組みました。

 ゼミ生の藤田勇士さんは、地域のシニアが趣味や特技を披露し、販売するビジネスプランしゅみうるを初めて実施しました。これは昨年の「関西ベンチャー学会会長賞」を受賞した起業プランです。シニア層には趣味を活かしながら生きがいと収入を生み出し、スポンサー企業には新たなマーケティングの場を提供、地域にはさまざまな世代間の交流の場をつくり活性化を図るという新たな「三方よし」の理念が、ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)として高い評価を受けたことをきっかけに、実現に向けてのフィージビリティスタディを行なっていたもので、今回が事業化へのステップとなりました。

フィージビリティスタディ
 プロジェクトの実現可能性がどの程度かを事前に調査、検討すること。

 出店したシニアの方からは、「心を込めて作った手作りの品を喜んでくれる人がいて、生き甲斐ができた」「作ったものを通じて知らない人とも心のふれあいが生まれた」「また次はいつやるの?」と言っていただき、大好評でした。藤田さんは「これまでの苦労が報われ、人生最良の日になった」と述べつつ、社会起業家として第一歩をスタートしました。

 また、3年天野ゼミは女子学生による「フェイスペイント」と男子学生のミニカーを使った「チキンレース」、4年ゼミは「ストラックアウト」、地域連携チームは「埴輪でストライク」のお子様向けの屋台ゲームをそれぞれ出店し、大人向けの出店が多いマルシェの中で、幼い子どもたちに大好評で楽しんでいただけました。ハニワはなんと先月のデラハロで作成したオバケのハリボテを改造したもので、投げるコルクは地元のワイナリー、河内ワインからのご提供によるものです。

 もちろん経営学部の取り組みなので、プロジェクトの実施には、株式会社方式を導入、メンバーが資本金を募り、代表取締役、経理部長、企画部長、広報部長、仕入部長などを選任します。また、会社解散時には資産の棚卸を行い、貸借対照表、損益計算書を作成し、借入金を返済後、監査を経て、残余資産を配当する、という本格的なもので、各チームは協力しあうとともに競争関係にもなります。実際に株式会社方式をやってみた学生たちからは、「在庫は多ければいいと思っていたけれど、いかに収益を圧迫するのかがよくわかった」、「利益確保には人件費の圧縮がポイントだと思った」などの声がきかれました。


 

 さらに地域連携メンバーは、羽曳野市公式キャラ「つぶたん」と、藤井寺市「まなりくん」のステージのプロデュースを行いました。

 

 爽やかな好天にも恵まれ、シニアから家族連れ、幼い子どもまで、世界遺産の古墳を舞台に、歴史のまち・羽曳野、藤井寺において市民の皆さんの笑顔の溢れる楽しい1日となりました。

 

<番外編>

 イベント終了後、藤井寺の地元企業でもあり、インターンシップ受け入れや、フードビジネス論でもお世話になっている株式会社松屋さんのお店で、参加メンバーで打ち上げを行いました。今回のふりかえりをかねて、次のまちづくりプロジェクトをどうするか、魅力的な街にするには自分たちはどうしたらよいかを皆で話し合いました。

 天野研究室では、学年、学科を問わず、地域連携や、「まなりくん」の活動に取り組むメンバーを募集しています!

 

【関連リンク】

#古墳がすぐそこ

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