羽曳野市の北川嗣雄市長に「地域活性化概論」の授業で、ご講演いただきました
2019年5月22日
本学では、大学が立地する羽曳野市および隣接する藤井寺市と包括的連携協定を締結しています。また、本学の地域連携COCOROEプロジェクトの様々な取り組みの一環として、「地域活性化概論」や「地域連携インターンシップⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」などの地域連携の実践型授業を開講したり、本学の多彩なカリキュラムと連動させた学びと実践の蓄積により、将来、地域活性化のリーダーとなりうる人材としての証、「地域共創プログラム修了証明書」を授与できるようなしくみを整えています。
今回は、この協定に基づき、5月15日(水)に羽曳野市の北川嗣雄市長にご来学いただき、「地域活性化概論」において特別講義をしていただきました。
特に今回は、本学が位置する羽曳野市・藤井寺市と堺市にまたがる「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産登録が適当との勧告が、イコモス(国際記念物遺跡会議)からなされた直後の授業であり、授業の前に「広報 はびきの」の号外が配られ、授業も「百舌鳥・古市古墳群」の紹介映像からスタートしました。
羽曳野市は、日本の多くの地方都市が直面している「人口減少」と「少子高齢化」の課題を抱えており、様々な解決に向けた取り組みがなされています。
「少子化対策」では、保育・教育環境の充実に向け、羽曳野市立認定こども園「こども未来館たかわし」で親子クッキング教室(食育バイキング)、英会話教室、ボルダリング等の活動を行ったり、中学生の自主学習をサポートするはびきの中学生study-Oや、留守家庭児童会における学習支援等、子供たちの居場所作りの支援の取り組みを続けています。
「高齢化対策」では、高齢者が身近な場所で気軽に運動に取り組むきっかけとなる場をつくることを目的に、LICウェルネスゾーンやはびきのウェルネス事業を民間のスポーツメーカーとの提携で推進しており、ウェルネスゾーンは、年間延べ12,000人を超える利用があるそうです。
「人口減少対策」では、軽トラ市、七夕祭、はびきのの夕べなどの市民が参加できる多くの催しを通じて、「にぎわいのある、住んで良かったと思えるまち」をめざしたいとのお話でした。
ウェルネスへの取り組みについては、本学卒業生である羽曳野市役所保健福祉部の内本啓介氏からもご紹介いただきました。
質疑応答では、「百舌鳥・古市古墳群への今後の取り組みについて」と「羽曳野市役所ではどんな若手人材を求めているか」との質問があり、北川市長からは「閉鎖された造り酒屋の建物を再利用して、郷土資料館の開設や特産品の開発による情報発信を検討している」「羽曳野市に対する熱い想いを持った方に入庁して欲しい」との回答をいただきました。
この特別講義を受講した学生から、以下のような感想が寄せられました。
- 子どもの数が減少しているのに幼稚園や保育園に入れないという問題があるなかで、羽曳野市はこども園を開設されていることはとても良い取り組みだと思いました。
- 羽曳野市は、少子化対策としての取り組みがしっかりしていて、子どもが暮らしやすいと思い、ここで住んでみたいという気持ちになりました。
- 中学生のとき、毎週土曜日に市役所で開かれているStudy-Oに参加し、定期試験や受験勉強を見てもらったり、そこで友達ができたりした経験があります。市長がおっしゃったとおり、私の居場所でもあったことから、とても良い企画だと思っていました。
- 羽曳野市の白鳥伝説のヤマトタケルなど、とても魅力的で興味惹かれることで、もっと紹介したらよいと思うとともに、大学生活4年の間に古墳巡りやグルメ探索など、羽曳野観光を楽しもうと思いました。
- 堺市から羽曳野市を巡ることができる公共交通機関があると良いと思いました。
- 羽曳野市に毎日通っていても、よくわかりませんでしたが、市長のお話を聞き、興味が湧きました。何かできることを考えていきたいと思います。
- 市長から直接お話を聞ける機会など、めったにあることではないので、ありがたかったです。また、市政に興味を持つきっかけとなり、大変良い経験になりました。
- 市長のお話を伺って、すてきなまちの大学に通っていることを実感しました。
- 市長のお話を聞いていると、「市長は羽曳野市が本当に好きなんだ」と伝わってきました。楽しいお話が聞けてよかったです。
- 質問へ回答されることも含め、市への熱い想いを大切にされていて、単に仕事ということではなく、市長ご自身の想いで行動されていると感じることができて感動しました。こんな想いを持っておられる市長さんがいるならば、羽曳野市は成長すると思いました。
「地域活性化概論」は、地元地域の現状を理解して愛郷心を育むとともに、地域の活性化や住みよいまちづくりについて考え、課題の解決方法を提案できる力を養成することを目的として開講しています。
【関連リンク】
#古墳がすぐそこ

