初めて知る場所「あいりん地区」



原 順子ゼミ(人間福祉演習Ⅱ・Ⅳ)の学外活動として、3年・4年次生が大阪市西成区にある「あいりん地区」へ11月21日に訪問しました。この頃はコロナ感染者数が激減しており、訪問するには良い時期でした。(実際には街歩きとテラス付きカフェでのランチでしたので、感染対策は万全でした。)

案内してくださったのは、NPO法人釜ヶ崎支援機構で支援活動をされている小林 大悟さんです。あいりん地区の歴史、コロナ事情、あいりんシェルターなど、たくさんのことを教えていただきました。

以下、ゼミ生の声を紹介します。

「あいりんシェルター」について

見学した中で特に印象に残っているのは、「あいりんシェルター」です。あいりんシェルターは、臨時夜間緊急避難所として、大阪市からの委託事業として運営されています。施設内に設置されている寝泊まりするための2段ベッドの利用は登録制で、いつでも申し込むことができます。他にもシャワールームや洗濯機は、宿泊者以外でも無料で使用することができます。

生活保護やコロナ禍での特別定額給付金、ワクチンなどの申請には、住所登録が必要です。しかし、ホームレス状態にある人は住居がないため、住所登録することができなかったのです。それが、あいりんシェルターで住所登録できるようになり、これらの申請ができるようになったそうです。

あいりんシェルターは居場所がない人にとって、ホッと落ち着ける・安心できる場所であることを感じました。

理解することの大切さ

事前学習で学んでいたあいりん地区のイメージは無法地帯で危険というものでしたが、実際に訪問してみて、あいりん地区に住む人たちにはコミュニティがあり、自分が思っていたよりも明るい街だと、実際に訪問して自分自身の考え方が変わりました。

また、訪問する前はあいりん地区のような危険な場所はなくした方がいいと考えていましたが、「日本で唯一、低所得者の味方のような場所があってもいいのではないか」という支援機構の小林さんのお話を聴いてとても共感できました。

街歩きの様子

あいりん地区を題材とした「かるた」を、あいりん地区の方と一緒に行いました。

支援者としての学び

支援者として必要な視点は、支援を必要としている人は、そうなりたくてなったわけではなく、支援を必要としなければならない背景があり、私たち支援者はその背景を理解した上で寄り添うことが重要だと感じました。

また、その人がその人らしく生きることができるように支援することが重要であり、人間が生れながらに持つ人権を擁護する視点が必要であると感じました。

事後学習:ゼミでの発表

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