教員紹介!若松 正晃 先生



国際キャリア学科教員の若松 正晃(わかまつ まさあき)です。

今年度冬学期、本学に着任しました。

 専門はアメリカ文学です。アメリカ文学作品、その中でも特にアーネスト・ヘミングウェイを中心に研究しています。彼のシンプルな文体の中に、主人公たちの、さらにはその深奥にある作家の哲学・思想を探ろうとしています。

 20世紀前半のモダニズムといわれる時代は、人々の価値観が大きく変わった時代でもあります。そのような時代に、作家や芸術家たちはいかなる姿勢で向き合ったのでしょうか。文学や芸術など、各分野でモダニズムは研究されていますが、このような興味のもと、私はジャンルを区切るのではなく、広い視点から芸術家たちの姿勢を捉えようとしています。そのため、専門とするアメリカ文学だけではなく、イギリスを含めたヨーロッパの文学、芸術全般をも対象に研究をしています。最近では、モダニズム期の芸術や映画についての研究もしています。

 私は、激動の20世紀前半、とくに第1次世界大戦後の1920年代に青年期を迎えた作家や芸術家達の息吹を感じたいと思い、研究の世界に足を踏み入れました。ふと手にした小説を読んで疑問を抱いている自分に気づき、その理由を知りたかったのでしょう。

 ともすると、文学は難しいと敬遠されがちなのですが、実のところ文学は懐の深い世界です。私たちのどのような疑問も肯定し引き受けてくれる世界です。文学は、我々が普段使っている言語、つまり我々にとって最も身近にあるものを用いてその作品世界を構築しています。その中で繰り返し突きつけられるのが、人間とは何かという問いなのです。だからこそ、そのような言語芸術を通して、人間がいかに想像力を働かせてきたのかということに驚き、心を震わせるのです。

 学生のみなさんには、恐れることなく、小説の世界に触れてみてほしいと思います。そして、読後、説明はできないけれどなぜかある点が「気になっている」自分を発見することでしょう。そこで立ち止まって、「気になっている」自分を見つめ直してみてもらいたいと思います。ぜひ、国際キャリア学科で、「気になっている」自分を発見し、人間が築き上げてきた「知」のほんの一端にでも触れてみましょう。きっと現実の見え方が変わってくることでしょう。

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