保育現場から学ぶ-フィールドワーク演習の紹介-



教育学科での学びは大学内にとどまりません。大学外、特に幼児教育保育コースでは保育現場から学ぶことをとても大切にしています。

保育現場から学ぶことの1つの取り組みとして、教育実習・保育実習が一通り修了した4年次に「フィールドワーク演習」という科目を開設しています。

この授業では、これまでの実習などの現場経験を振り返り、学生間で課題意識を共有した上で、実際に保育現場を訪問し、学びを深めることをねらっています。

 

5月の某日、大阪府豊中市にある「庄内こどもの杜幼稚園」を訪問しました。今回の訪問では、子どもの保育についてだけでなく、子育て支援についても学びを深めることをねらいとしていました。

園長先生に園内を案内していただき、その後自由に参観させていただきました。

参観後、園長先生と主任先生に、学生からの質問に丁寧にお答えいただきました。

また、子育て支援のさまざまな取り組みについて、意図やこれまでの経緯、実際の保護者の姿や保育者の役割などについて説明していただき、学生からの質問にもその都度お答えいただきました。

単なる園の見学ではなく、園長先生や主任先生と対話の時間があったことで、学生たちの学びが深まったように思います。

 

訪問後の振り返りでは、特に学んだこととして、次のような内容があげられました。

・日本の文化を大切にしている園で、一年間の流れや行事がただの知識としてではなく、実体験を通して学びになるように、園内保育と園外保育のつながりや、生活や行事と食との関連などを大切にして保育していることがわかった。合わせて国際交流も行っており、外国の文化に触れることで改めて自国の文化を知る機会にもなっているのではないか。

・子育て支援の取り組みでは、多様な事業を行い保護者や地域のニーズに応えることや、保護者同士のつながりを作ることを大切にされていた。地域に開かれた園をめざすことで、家庭・地域・園のつながりが生まれ、それが保護者の園選びにもつながることを知った。

・子育て支援担当の先生がいることで、継続的支援や悩みなどを相談しやすい環境になるのではないか。また外部講師(ダンスの先生や体育の先生)も子育て支援事業に参画しており、それぞれの専門性が発揮されて支援が展開されていることがわかった。

・日々の保育の振り返りのなかで「本当にそれをやる意味があるのか」といった意義の見直しを話し合いを通して行い、よりよい保育へと改善していこうとする保育現場の取り組みを知ることができた。

 

大学での学びは、教えられたことを正確に覚えるということよりも、得た知識や技術をもとに、自分はどのように考えるのか、どのように表現するのかを、他者と協働するなかで見つけていくことが大切にされます。今回の訪問でも一人ひとりの学生が学ぶ意欲と課題意識をしっかりともち、他者と共有するプロセスがあったからこそ、学びが深まったと思います。

これからも学生の学ぶ意欲を大切にしていきたいと思います。

貴重な学びの場を提供くださった庄内こどもの杜幼稚園の先生方、ありがとうございました!

 

【関連リンク】

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