英語教育・小学校コース 「教科教育法特別ゲスト授業」



英語教育・小学校コースでは、中等英語科教育法において、現場でのご経験が豊富な先生方をゲストティーチャーとしてお招きしています。

今年度第一弾として、2年生対象の中等英語科教育法Ⅱにおいて、現在藤井寺市教育委員会の指導主事で、外国語教育を担当されている冨藤賢治先生に、5月17日に来学いただきました。

中等英語科教育法Ⅱでは、しっかりと小中連携を考慮し、中学1年生時の効果的な授業を実施するための知識や技能を育成します。しかし、教育実習に行く前の2年生には、まだ現場の雰囲気がよくつかめていません。夏学期後半の模擬授業を前に、経験豊富な先生による模擬レッスンや講義は、学生にとって何よりの刺激であり、学びへの意欲をますます強くした時間となりました。

冨藤先生は、まず「なぜ英語を学ぶのか?」という根本的な【問い】を学生たちに投げかけられました。学生自身が学習者と指導者の両方の立場で考え続けていくべき問いでもあります。ここで学生は「学習者」としての立場で、再度考えを深めたようです。

WEBアプリ「Padlet」を活用して、終始アクティブに、学生とのやりとりをしながら授業は進められました。先生は、ご自分が実際に行ってきた授業から、わかりやすい例をひかれつつ、どういった授業が生徒にとってよりよい授業になるか、第二言語習得理論の基礎を踏まえながら、また失敗談もまじえながらお話しくださったので、とても分かりやすかったようです。

学生からは、

  • 自分がいいと思っている指導法が本当に良いものであるのかどうか、また、何を根拠にいい指導法だと言えるのか、今目指すべき授業はどのような授業なのか、ということをしっかりと考え、授業づくりを行うことの大切さを教わりました。
  • とても参考になったし、より一層英語教員になりたい気持ちが高まりました!!

 

といった声が多く聞かれました。

小中連携については、バームクーヘンをたとえにお話しされ、小学校は中学校の先取りではないことをお話しくださいました。

これに対し、ある学生は、
「特に印象に残った言葉は“小学校英語から中学校英語への移行はバームクーヘンのようなものだ”という言葉です。この言葉は中学校での英語の授業は小学校で行う授業の延長線上にあり小学校や中学校のみで完結するものではないという意味を表していて、このことから小学校の英語科の授業は中学校英語の予習をするための時間ではなく、中学校の英語の授業ではたとえ既習内容を扱うとしても、復習の時間を設けるなど生徒がその内容を再確認できるような工夫をすることが重要であるということが分かりました。」

と感想を述べ、しっかりと冨藤先生のメッセージを受け取っていたようです。

最後に、「どんな力をつけてほしいかを考えること」すなわちゴール設定の大切さ、生徒をゴールに導くために、視野を広く柔軟に学び続けていくことを訴えられました。

「自分が良いと思っている指導法が本当にいいものなのか、や自分が今目指すべき授業がどのようなものなのか、将来教員になるにあたり今できることは何なのかを見つめなおしてみたいと思います。」という学生の感想から、そうした先生の思いが着実に伝わったのではないか、と思います。

お忙しい中、本学の学生のために特別授業を行ってくださった冨藤先生に、心より感謝するとともに、今後も「良い先生」を輩出していけるよう、学生とともに学んでいきたいと思います。

【関連リンク】

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