対面授業で挑戦する音読劇とルーブリック評価
2021年7月7日
緊急事態宣言が解除され、対面授業と遠隔授業のハイブリッド型授業が、ようやく再開されました。再開後、「教科内容論(国語)」という授業では、久しぶりの対面授業で「評価」について学びました。
「教科内容論(国語)」は、小学校国語科がどのような教科であるのか、目標や内容について理解を深める1年生の授業です。今回は小学2年生の「お手紙」という教材を取り上げて、自分たちで作った「ルーブリック」と呼ばれる評価基準を使って児童の学習を評価する内容でした。
「お手紙」は、誰からもお手紙をもらったことのない登場人物「がまくん」に、友だちの「かえるくん」がお手紙を書く物語です。教科書では、「お手紙」を読んで音読劇をする学習が示されています。みなさんが小学校の先生だったら、小学2年生の音読劇をどのように評価しますか。音読劇がどのようにできたら、児童は「お手紙」を学習できたと判断しますか。たとえば、クラスにいるAさんは「音読劇が優れていて、「お手紙」をよく理解している」、Bさんは「音読劇が難しく、「お手紙」の理解に時間がかかっている」と評価するとしたら、それは、どのような評価基準で判断するのでしょうか。大学1年生のみなさんと、学習指導要領を参考にしながら自分のルーブリックを作りました。
そして、対面授業では児童役と先生役でグループを作り、実際に音読劇を行ってみました。児童役の学生さんが音読劇を行い、先生役の学生さんは、自分のルーブリックでその姿を評価します。さすが大学生、「がまくん」や「かえるくん」になりきった音読劇があちこちで見られ、各グループが盛り上がっていました。
いっぽう先生役は、ルーブリックでの評価に苦戦する姿も見られました。「5人でグループを組んだ今日の授業と違って、学校の先生って、授業の中で35人いっぺんに評価するんだ…難しい!」「実際に評価してみて、自分の作ったルーブリックでは音読劇を評価しにくいことに気づいた」など、活動後さまざまなふり返りがありました。また、「今日の授業は、対面授業じゃなかったらできなかった」という感想もありました。
今後も「教科内容論(国語)」では、グループワークやプレゼンテーションなど、学生のみなさんが主体的に参加する授業を行います。そして、小学校で実際に使われている国語の教科書を使ったり、絵本やアニメなどさまざまなメディアを参考にしたりしながら、「いいことばの授業」とはどのような授業なのか、「いい先生」とはどのような先生なのか、みなさんとともに問い続けていきます。
今日は久しぶりの対面授業で、楽しく学び深められた時間となり、1年生のみなさんも担当教員も、「やっぱり授業って楽しい!」と実感できる90分となりました。

