「環境保健学」受講生の実践記録の紹介 ―ヨモギの排気ガスを栄養源とする能力の確認実験―



排気ガスには、二酸化炭素、窒素化合物、硫黄化合物、一酸化炭素、炭化水素などが含まれます。排気ガスは人に悪影響を及ぼしますが、植物には栄養源として生育を促進する作用があることが解っています[資料1]。

一方、「ヨモギにエコカーの排気ガスを吹き込んでも、通常の車両の排気ガスに含まれる窒素化合物等、植物にとっての栄養源がなく、早く枯死する」との仮説を立てて、資料1と同様の手法で実験を行いました。

 

<4回生 松岡梓太の実験>

右図のようにペットボトルに3㎝ほど土を入れ、ヒメムカシヨモギを中央に植えました。

十分に水を与え、

①『エコカーの排気ガスを入れたもの』

②『排気ガスを入れていないもの』

を観察してみました。

エコカーの排気ガスを吹き込まれた①のヒメムカシヨモギは、栄養源がなく推測通り、一週間目の観察では、白い斑点ができ、枯死の前兆がみられました。しかし、エコカーの排気ガスが入っていない②の方は、何事もなく成長していました。

 

大気汚染をなくすためには、エコカーの開発と普及は喫急の課題です。
植物には自然界に存在する二酸化炭素等を取り込んで生育してほしいと思っています。

 

〔参考資料〕

1.別府貴晃 他8名「ファイトレメディエーションの実用化に向けてー排気ガスの浄化と植物育成への応用―」東京都立科学技術高等学校 化学と生物48,No.10,2010

 

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