石田 晋司准教授・大阪市・シカゴ市社会福祉事業者研修・交流プログラム参加者によるあべのハルカス公開講座を開催
2017年12月26日
平成29年度後期 あべのハルカス公開講座『教養と好奇心で巡る世界の旅PARTⅧ』の第3回が開催されました。以下に、講座を担当された石田 晋司先生(人文社会学部健康福祉学科教授)からのメッセージをご紹介します。
今回は、「シカゴ市の社会福祉」というテーマで、内容は、平成29年6月3日から12日に参加した大阪市・シカゴ市社会福祉事業者研修・交流プログラムの経験を報告する形で行いました。講座は私を含めた当該プログラムに参加した6名で行い、シカゴでのさまざまな経験で学んだことや知り得た情報をできるだけ多くの方と共有したいとの考えで、講演者だけでなく関係者とも一緒に企画したものでした。
大阪市とシカゴ市は1973年に姉妹都市提携を結んで以来、経済、スポーツ、社会福祉など幅広い分野での交流を重ねてきましたが、社会福祉の分野では、2010年からほぼ隔年で相互派遣プログラムを実施しています。その目的は、大阪市の社会福祉事業従事者がシカゴ市の社会福祉専門家との交流を通じて、情報共有、意見交換を行い、国際的視野を広めるとともに相互理解を深め、両都市の福祉の発展・充実に寄与することです。これまで、今回を含めて大阪市からは38名の社会福祉専門職がシカゴ市へ派遣されています。また、シカゴ市からは25名が来阪しています。
公開講座では、シカゴ市の歴史や現状について触れた後、社会福祉の歴史的活動であるジェーン・アダムス・ハルハウス博物館(Jane Addams Hull-House Museum)の見学とLGBTQの生活の質を向上させるための施設であるセンター・オン・ハルステッド(Center on Halsted)、児童に関する支援を行う施設、UCAN(Uhlich Children’s Advantage Network)、主に知的障がいと身体障がいのある重複障がい者を支援する施設、ミセリコルディア(Misericordia Heart of Mercy)、クック群拘置所SAVE(Sheriff’s Anti-Violence Effort)、ホームレス・シェルターであるパシフィック・ガーデン・ミッション(Pacific Garden Mission)、貧困やホームレスに医療や食事、住宅の提供を行い、自立を支援する非営利組織、ナイト・ミニストリー(The Night Ministry)の視察報告を行いました。
公開講座参加者の方々には、熱心に聴いていただきありがとうございました。質疑の時間には、ご意見をいただき勉強になりました。伝えたい内容が多くなり、意見交換をする時間がほとんどなかったことが残念でした。
