一緒に考える遠隔授業



学生メンバーによるe-COCOROEプロジェクト5回目の遠隔授業の報告

今回は、大阪市と堺市の間に流れる大和川の洪水の問題を紙芝居にして紹介し、対象となる児童とともに、そこにある課題について一緒に考えるという授業を行いました。

遠隔授業 遠隔授業

紙芝居にした「大和川の問題」とは以下のようなものです。
「大和川の支流はしばしば洪水を起こし、大昔から周辺の地域は洪水の被害にあっていました。その被害を食い止めるため、流路を付け替える構想がたびたび持ち上がっていました。住民側は江戸時代にも何度も幕府に請願していました。一方で、その地域は綿などの農作物がよく採れました。付け替えが行われると一部の農民は農地を失うことが明白でした。洪水で困る住民と付け替えで農業が出来なくなる住民で、付け替え工事の意見はふたつに割れました。しかし、ついに工事は行われることになりました。その後、洪水はなくなりましたが、付け替えで大和川が通った地域の農民は農地を失いました」

このような課題をどう考えるかは、大人が考えても難しい問題です。しかし、これまでのように単純に問題を解くだけではなく、答えの見つかりにくい課題を設定し、一緒に考えることも必要ではないかと考えました。

また、問題についての解決方法が、賛成と反対に分かれるのは日常的なことです。そのような問題について、自分で考える力をつけることは大切です。対象となった児童も、少し難しい面もありましたが、賛成の意見や反対の意見について、私たちと一緒にしっかりと考えてくれていました。

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大和川の問題は、問題を考えるひとつのサンプルで、そのような問題を一般的な課題として広げていくことが大切です。しかし、それは今回の授業で、簡単ではないことが分かりました。今後は、もう少し関心の持てる身近なものを取り入れて、このような授業も楽しめるよう工夫したいと思っています。

(e-COCOROEプロジェクト学生メンバー 上村祐輔 河原一世 田中健介 山口あかね)

 

 

COCOROEプロジェクトについて、詳しくはコチラ
http://www.shitennoji.ac.jp/ibu/cocoroe_project/index.html

 



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