大学で学ぶということ
みなさんは、フランスの詩人 ルイ・アラゴンの「学ぶとは心に誠実を刻むこと 教えるとは、ともに希望を語ること」ということばを読んだり、聞いたりしたことはないだろうか。
わたしには、大学時代にサークルの先輩から聞かされた青春の賦である。
みなさんの大学生活は、アラゴンのことばを何度も噛みしめながら、大いに青春を謳歌する時期であってほしい。
わたしの解釈にすぎないが、アラゴンのことばについて考えてみよう。
「学ぶとは心に誠実を刻むこと」とは、どんな意味だろうか。みなさんが大学で学ぶものは、講義や演習に出席して得た知識や技術、図書館で読んだり調べたりした内容だけであってはならない、と思う。みなさんは、大学の教職員のほか、クラス、サークル、アルバイトなどで多くの仲間・親友と出会い、語りあってほしい。他者のさまざまな経験や考えに心から学び、自分がそれと格闘するとき、経験や事実に<誠実>に向かい合わないわけにいかない。
「教えるとは、ともに希望を語ること」は、教育者だけの心得ではない。
みなさんは自分が意識していなくとも、大学生活では多くのことを相互に学び、教えあっているのである。若者の語らいには、憂鬱や落胆のなかにもつねに<希望>という未来が秘められている。多くの友人や大学の教職員と語り合うとき、みなさんの青春のエネルギーが高まり、夢のある未来が拓かれてくるだろう。
さまざまな学びや教えから何を修得して人間的に成長するかは、みなさん自身が持っている事象を捉えるアンテナの感度に左右される。
鋭敏な感度を維持してゆくためのみなさんの努力に、本学の教職員は支援を惜しまない。
学長 碓井 岑夫





