人文社会学部 日本学科 -最新情報-

卒業生と在学生、教員とのつながり——和歌同好会OB・OGとの短歌会

IBUには「和歌同好会」という、主に競技かるたの練習と短歌会(短歌作りと相互批評)の活動を行うサークルがありますが、実はこれは6年前に、当時日本学科2年生だった学生たちが中心となって立ち上げたものです。

同サークルの部員たちは、卒業後も大学祭などの機会に顔を出してくれていますが、昨年「IBU短歌研究会」と銘打ち、初めての〈卒業生・現役部員・教員が参加する短歌会〉が開かれました。そして今年も、同会に卒業生・在学生・教員が集いました。参加者が少なく寂しかった昨年に比べると、今年は参加者倍増の盛況でした。在学生は、入学したばかりの日本学科1年生です。(教員を除けば)初対面の、年上の人ばかりの集まりに参加するのは、さぞ勇気が要ったことと思います。和歌や短歌に関心があるということで、頼もしい限りです。

会の開催に先立ち、主催者(まとめ役)に自作の短歌を送っておきます。歌は2種類。題詠(指定されたテーマに合わせた歌を詠む)1首と自由詠(テーマによらず自由に詠む)1~2首です。今回の題詠のテーマは、オノマトペの「キラキラ」または「ギラギラ」。そのまま読み込んでもよいし、この語を連想させる内容にしてもよいというものです

主催者(昨年に続き、今回も卒業生のSさん)は、集まった短歌を、作者名を伏した状態でプリントにして会場に持参します。短歌会当日は、そのプリントをもとに、みんなの歌を読み、自分が良いと思った歌に投票します。票を入れた人は、みんなの前で批評——その歌を選んだ理由・感動したところ・改善すべきところなど——を述べなければなりません。ひとしきりコメントを披露しあった後で初めて作者が明かされます。すると、「やっぱり!そうだと思った」とか「意外な人だった」などと大いに盛り上がります。そして、作者から歌意や作歌上の苦心・工夫などが述べられます。

 

今回は、当日参加できない人も含めて12人から、題詠12首、自由詠21首が集まりました。その中から得票数の多かった歌を紹介します。

◎題詠(「キラキラ」または「ギラギラ」)より

  • 庭も狭(せ)に立つる畝ごと種々(くさぐさ)の種蒔き灌(そそ)ぐ水きらきらし
  • 風に散り散りて寄せ来る煌きは大河の抱き行(ゆ)き連れる月
  • 雨の夜のアスファルト鈍く反射して僕らのいない世界きらきら

 

◎自由詠より

  • 春風に足元で舞う花びらの描く円の円周を求めよ
  • 懇懇と老母は諭し老犬は諭され顔に耳傾ける春
  • 摩耗して汚れた星で僕 ひとり ブルーの薔薇の水やり係
  • 最近は嫌いな人がいないけど「先生だけはランキング1」
  • 文節に悉く「ね」を差し挟む“したり語り”をはたき捨てたし

 

昨年もそうでしたが、それぞれの短歌には、やはりそれぞれの日常が反映されていると感じました。卒業生たちは、社会人として多忙な日々を送っています。「短歌を作るのは久しぶり」という人もいれば、短歌作りが自分のアイデンティティの一部になっているという人もいますが、卒業後も大学とつながりを持ち、元気な姿を見せてくれるのは、私たち教員にとっては嬉しいかぎりです

会は盛況のうちに、来年の開催も約して無事終わりました。来年のお題もすでに決まっています。

1年生のIさんに、今回参加しての感想を聞きました。

(作歌、および批評における)みなさんの言葉選びや言葉の使い方に感銘を受けました。自分はまだ全然できていないけれど、数年後にはできるようになりたいです。

数年後と言わず、どんどんと言葉の力を磨いて行ってください! 先輩・教員とも、若い日本学科の学生たちに期待しています

 

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