留学生のスピーチを聴きました(前編)



日本学科1年生の科目「日本文化論Ⅱ」では、冬学期の間、浙江工商大学からの留学生とともに学び、何回か留学生も交えてのグループワークも行ってきました。

冬学期の最後の授業日には、2つのクラスに分かれた「日本文化論Ⅱ」のそれぞれのクラスで3名ずつ、合計6名の留学生に、日本での留学生活で感じた「日本文化」についてのスピーチをお願いしました。

当日の様子と留学生たちのスピーチの要点をご紹介します。後編では、スピーチの要点の続きと、学生の感想をご紹介します。

日本での留学生活で気がついたこと

*日本の公共交通機関の快適さと利用者への配慮があること。時刻通りに運行される、車内環境が整備されている、身体が不自由な人の利用に際しては駅員の介助があったり、バスであれば車体が低く下がったりするニーリング機能がある。

*中国では伝統的な衣装である漢服を着ることは珍しいことなのに、日本では着物を着て町を歩く人をしばしば見かけたことについていろいろと考えた。最先端の生活のなかでも伝統的な衣装が活用されていることは素晴らしい。

*覚悟はしていたが、やはり、中国と日本の大学での学び方は大きく違ったので、その中で日本人学生とグループワークをすることはチャレンジングだった。しかし、ともに学ぶ日本人のクラスメートはみんな親切だった。

*日本人の学生と交流する中で、日本の学生は、アルバイトを優先して学業をおろそかにしているときがあることに気が付いた。本末転倒です。

*浙江工商大学と異なり、大学が郊外にあり学生寮の周辺にはにぎやかな場所がないので、大学が休みの時、日本人学生はどのように過ごしているのか不思議に思った。

 

 

 

実際に日本で生活して理解した日本文化とは

*中国で授業や教科書を通じて学んだ日本と、自分が実際に体験して知った日本との間には違いがあることもあった。

*他国の文化を知るためには、その地で、実際に生活して、自分の目でしっかりと見て、体験することが大切だと理解した。

*日本語で話す時に、日本人の感覚を理解した上で会話することができるようになった。

*とはいえ、日本語の曖昧さは、やはり難しい。日本語を母語としない人を相手に話す時は、はっきりと意志表示をしてほしいと思う。

*常に他者に配慮をして、相手への思いやりの気持ちを忘れないという日本人の行動パターンを改めて認識した。

*真面目で謹厳というイメージは変わらないが、だからこそ、居酒屋などで酔っ払って羽目を外すことがあるのかと思った。

*伝統文化や文化遺産を大切にしていること。そうしたものの保存や継承には、それらを大切に思う心が必要だと理解した。

 

 

 

6名の留学生は、パワーポイントや写真を活用して、大変分かりやすくスピーチを進めていました。

学生たちも、熱心に聴き入っていました。

(後編に続く)

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