人文社会学部 日本学科 -最新情報-

平安文学ゼミで短歌会

年明け早々ですので、少し雅な話題をお届けします。

日本学科では3年生4年生合同でゼミの授業があります。平安文学ゼミでは、各自の研究を発表し批評し合うことを授業の中心に据えています。しかし、それ以外にも時事問題をスピーチしたり百人一首大会を行ったりして、就職する際の常識を身につけるためや国語教員としての活動ができるための工夫も行っています。

短歌会の目的は多岐にわたる

今回のゼミでは短歌会を行いました。古典文学には和歌がたくさん出てきます。自分でも短歌を作ってみることはいずれ研究の役に立ってきます。なお、明治期の正岡子規による和歌革新以後は、和歌ではなく短歌と言います。

また、国語教員をめざす人は、自分が教員になった時に短歌の授業をする良い練習になるでしょう。何より自分の周りを見つめ自分の心を見つめて、5・7・5・7・7の31文字にまとめるのは、楽しいものです。日頃から作るようにして、「短歌が趣味です」と言えると素敵ですね。

作者がわからない状態で投票・批評

あらかじめ題詠「秋」1首と自由詠1首を司会者(今回はゼミ担当教員)に提出します。司会者がそれをまとめてプリントにしました。それには作者名が書かれていません。誰が詠んだのかわからないまま、自分が良いと思った歌に投票します。得票数の多かった歌から、皆で批評していくという方式です。

集計結果が発表されても、作者はまだ明かされません。自分の歌にたくさん票が入るとつい頬が緩みますが、ポーカーフェイスを貫きます。

得票数の多かった歌から順に批評が行われました。票を入れた人が、なぜこの歌を良いと思ったのか、作者の意図をどう捉えるか、もっと良くするにはどう修正すべきかなどなど述べていきます。的確で鋭い批評が寄せられ、さすが日頃から古典文学で読解力を鍛えているだけのことはありました

批評が終わるたびに作者が明かされるのですが、意外な人が意外な歌を詠んでいて、「おおっ」と驚きの声が上がったりしました。作者によって歌の意図が解説されると、「そこまでは読み取れなかった!」などと、さらに盛り上がりました。

 

短歌紹介

学生が詠んだ歌を紹介します。2首ずつ詠んだのですが、紙面の都合上、どちらか片方を紹介しています。皆さんならどの歌に投票しますか。

題詠「秋」

秋茄子秋刀魚の塩焼き栗ご飯しめじ松茸スイートポテト

日が暮れる家路に向かう子供たちはなれる影と夏にさよなら

夕暮れに美しく散る紅葉は己の命が尽きようとす

自由詠

朝焼けの光を浴びて目が醒める背筋伸ばして歩く一日

5分前はやる気持ちを抑えつつ目指す場所は彼の待つ家

前歩くあなたの背中追いつけば横目でちらり紅葉を散らす

踏みこめない踏み込みすぎるつもりもないあなたと私はただの友達

世界一かっこいいねと褒めちぎる頭に浮かぶ新作リップ

雨粒の流れる先はどこなのか思い巡らす窓際の席

ふと見えてふと消え去りし祖父の影彼岸中日夢訪れり

おじいちゃん孫の名出てこず呼びまくる母伯母従姉ペットの名前

誕生日9月末日なにしようあぁなんだこれ家から出れぬ

朝寒のほのとぬくしや籠の中てのひらにある小鳥のぬくさ

夜行バス呼び起こされるふるさとの母の料理と満天の星

 

日本学科平安文学ゼミでは、このように多様な学びによって、総合的な力を身につけています

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