人文社会学部 日本学科 -最新情報-

学生全員が教師役!?——「古典I」での学び

「古典Ⅰ(日本)」は、一年生対象で国語教員免許必修科目です。学生全員が教師役を経験する10分間のミニ模擬授業を中心として展開されます。まだ入学したばかりの一年生なのに模擬授業をするのは、とても大変なことですが、それでもこのように大変なことをしているねらいは、大きく三つあります。

  1. 日本学科には国語教員を目指す学生が多いため、一年生の早い時点から教職を目指す意識を高める。
  2. 人に教えようとするなら、自分が十分に理解していなければならない。模擬授業をすることで正確かつ確実な古文力を身に付ける。
  3. 先生として大勢の前でわかりやすく説明するには、総合的なコミュニケーション力が必要。実際に体験することでそれを身に付ける。

教材は、高校一年生を想定した『十訓抄』、高校二年生を想定した『更科日記』、高校三年生を想定した『源氏物語』です。想定された学年に合わせて、授業内容を準備しなければなりません。

準備は、「古典Ⅰ(日本)」の授業中に担当教員の指導のもと行っています。しかし、模擬授業の実施までには、授業時間以外も活用して、自分で説明の仕方や板書の仕方を考えなければなりません。また、実際に練習し、机上で考えた指導案がうまくいくかを確かめる必要があります。そのような時に頼りになるのが、ラーニング・コモンズ内に設置されたピアサポートセンター(通称 PIATA)です。専任の先生や上級生が、様々なことについて懇切丁寧に指導してくれます(ラーニング・コモンズの紹介については こちら を参照)

ラーニング・コモンズと隣接するICT模擬授業教室にはホワイトボードがあり、簡単な練習ができます。友人と助け合いながら自習もできます。またICTアクティヴ・ラーニング教室には黒板があり、本格的な練習ができます。写真は、ピアサポーターに見守ってもらいながら、模擬授業の練習をしているところです。

  

実際の模擬授業風景を紹介しましょう。持ち時間は10分です。担当箇所はあらかじめ割り当てられています。どう授業を進めるか、どう説明するか、生徒役にどのような発問をするか、どう板書するか、などについて十分に準備してきました。

黒板に貼る短冊を作ってきた人もいます。黒板にマグネットを使って貼りながら説明すると、生徒は「何だろう」と興味を持って聞いてくれますから、良い方法ですね。生徒に配布するプリント(レジュメ)を作ってきた人もいました。生徒は板書を書き写す手間が省けるので、内容を理解することに時間を振り当てることができます。また、生徒から意見を引き出すために「グループで話し合ってみましょう」と、グループワークを取り入れた人もいました。いずれも、生徒の理解を深め、スムーズに授業を進めるためのよい工夫です。

   

ミニ模擬授業を終えると、生徒役をしてくれた仲間から、コメントシートによる評価が寄せられます。「良かった点」「改善点」についてコメントを書き、ルーブリック表の点数に○をつける仕組みになっています。そして、記入者欄を切り落とした後、本人に返却されます。返却されると誰もが熱心に読みふけります。仲間から「良かった点」として褒めてもらえたことについては、努力した甲斐があったと嬉しくなることでしょう。「改善点」として指摘されたことについては、がっかりするでしょうが、厳しくも暖かい指摘に、次はがんばろうという気持ちになるはずです。

「古典Ⅰ(日本)」では、学生たちはこのような授業を通して、中学・高校の国語教員になるという夢の実現に向かって着実に力をつけていきます。

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