人文社会学部 日本学科 -最新情報-

文楽を鑑賞してきました(平安文学ゼミ)

11月19日(日)、平安文学のゼミで文楽を鑑賞してきました。アーツサポート関西「岩谷産業文楽支援基金」によりNPO法人人形浄瑠璃文楽座が主催している、「そうだ、文楽に行こう!! ワンコインで文楽 U-30」に参加したのです。平安文学ゼミとはいえ、日本文化の全体像を把握するためには、古典芸能は知っておきたい分野ですから、しっかり勉強してきました。

観劇の前に30分間のレクチャーがありました。講師は、文楽の語り、義太夫の語り手である豊竹咲寿大夫です。文楽の基礎や本日の演目をわかりやすく説明してくださいました。語りの実演もありました。弁慶だったらこう、義経だったら、娘だったら…と声色を使い分ける様子をご説明くださいました。その声の多彩さと耳に響く声量に一同びっくりです。三味線にも触らせていただきました。太棹(ふとざお)という独特な三味線に、実際に触れてみて音を出すのも大変だとわかりました。床本(ゆかほん)という、太夫が公演の際に見台に置く本も手にとらせていただきました。レクチャーならではの貴重な体験でした。

観劇までまだ時間があったので、資料展示室も拝見しました。人形遣いの主遣い(おもづかい)が履く「舞台げた」や、一人遣いの人形が展示してあり、手に取ってもいいとのことでしたので、早速持たせてもらいました。人形が意外に重いことに驚きながらも、首を動かしてみます。しばし人形遣いの気分に浸ります。

いよいよ上演です。演目は「八陣守護城(はちじんしゅごのほんじょう)」という時代物と「鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)」という世話物でした。いずれも江戸期の人形浄瑠璃作品ですから、同じ日本文学でも、いつも勉強している『源氏物語』などの平安文学とは、いろいろな面で違います。しかし、授業でも簡単な予習をし、直前レクチャーでもご説明いただいたので、しっかりと楽しめました。舞台上部の字幕やイヤホンガイドも大きな助けとなりました。

観劇後の学生の感想をいくつか紹介します。

  • 以前に内容は先生にお話し頂き、内容を知ってから観劇したことで、とても楽しめました!やはり実物を見てみると細かなところで、先生のお話やレクチャーでは学びきれない所もあるとわかりました。
  • 「鑓の権三重帷子」が良かったです。忠太兵衛とおさゐ、権三とお菊の年齢が一回り違うことと、おさゐと権三もまた一回り違うことが重要な伏線だったこと、そして四人とも酉年でおさゐと権三が亡くなった時刻も酉の刻であったというラスト。「酉」にまつわる数奇な宿命に翻弄される男女の物語という所が面白かったです。
  • 女の着物(特に雛絹)がとても艶やかで、指先一つ一つの動作を見て、人形なのにこんなに色気がでるのか、と驚きました。「鑓の権三」では、思わず笑ってしまう場面もあり、特に伴之丞が巻物を盗もうと庭に忍び込んだ際にバレそうになって隠れるところの人形のバタバタとした動作がとてもおもしろかったです。
  • 太夫さんの声も三味線の音もすごく迫力がありました。内容も、イヤホンガイドのおかげでわかりやすかったです。中学校で習った近松門左衛門の作品ということで親しみが持てました。また、中央寄りの席ということもあり、人形の細かい手の動きや、眉の動きもよく見ることができました。

 

文楽を見るのは全員初めてでしたが、古典芸能という枠組みにとらわれることなく、存分に楽しめたようです。収穫の多い充実した一日でした。このような機会を与えてくださった関係各位に、心より御礼申し上げます。

一覧に戻る
学科に戻る