人文社会学部 人間福祉学科 健康福祉専攻
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【ハワイ・ソーシャルワーク・セミナー事前学習会】大学院生との交流学習

人間福祉学科 健康福祉専攻では、社会福祉士をはじめ精神保健福祉士や高等学校教諭一種免許状(福祉)(公民)などの資格取得をめざして、勉学に励んでいます。

また 日本全国のソーシャルワーカーをめざす大学院生・大学生を対象 に、公益財団法人ユニベール財団では、ハワイ大学MBTソーシャルワーク学部と提携して、毎年約2週間の現地におけるソーシャルワークの全体像を学ぶ 『ハワイ・ソーシャルワーク・セミナー』 を開催しています。

全国で約20名と非常に狭き門となっており、今年初めて本学の学生1名が参加します!

※この取り組みは、教育の活性化・質的向上を目的とした「学長奨励金プログラム」で、「すべての体験を、成長に。」をあらわす取り組みの1つになります。

このセミナーの事前学習としてソーシャルワークの学びを深めるため、笠原 幸子教授を中心に本学の人間社会学研究科で学ぶ先輩2名と学部生による研究内容の発表と交流学習を行いました。

もくじ
  • 介護職を長く続けるには、どのような要因があるのか
  • 住民主体による高齢者向けインフォーマルサポートの創造に向けて
  • ソーシャルワークについて思うこと・考えること
介護職を長く続けるには、どのような要因があるのか

介護福祉士の定着要因に関する研究を行っている。博士前期課程1年生の樋口さん。

高齢化社会を迎え、介護の人材が求められており、介護業界にとって非常に重要な課題となっています。
そのため、 介護福祉士の定着に関しての研究 を行っています。

課題解決に向けたアプローチとして、

  • 介護職員は、どのような理由や要因が関係して働き続けることができるのか
  • 介護職員が、継続して働き続けることができる要因には共通する点があるのか

といった観点で調査、分析を行っています。

調査対象としては、介護老人福祉施設で勤務されており、養成校を卒業し介護福祉士資格を所有している方。そして、介護経験1年以上2年未満の介護職員を対象にインタビューを行い、質的データ分析法を用いて、データを集計していきます。

まだまだ研究の方向性が定まったばかりで、これから本格的に調査・研究がスタートします。
ちょうど対象の方にインタビューをスタートしており、今後サンプル数が増えることで 見えてくる共通項を分析し、介護職を長く続けるための要因 をひも解きます。

住民主体による高齢者向けインフォーマルサポートの創造に向けて

続いては、同じく人文社会学研究科 博士前期過程2年生の赤穂さん。

お隣にある 四天王寺悲田院にてケアマネージャーとして働きつつ、本学の大学院生として“地域支援に関する研究”に力をいれています 

高齢化社会に伴う介護マンパワーの不足や自治体・町内会への加入率減少により、相互扶助意識の弱体化などを背景に、 住民主体による高齢者向けインフォーマルサポートの創造 に向けてのコミュニティワーカーの支援過程について研究を行っています。

これまで「地域包括ケアシステム」や「ニッポン一億層活躍プラン」などに代表される地域福祉が推進されています。誰もが役割を持ち、活躍できる社会をつくることが喫緊の課題であり、支援を受ける対象だった人も、逆に社会に出て支援をしていこうという取り組みが加速しています。

そんな中、政策制度による正式な個別支援と、地域によるインフォーマルな地域支援(家族や友人、地域住民、ボランティアなどによる、制度に基づかない非公式な支援)が分断化傾向にあると感じ、

  1. 地域への帰属意識を醸成
  2. 互助を含めた地域資源のシステム化

を切り口に、住民主体の地域支援づくりをどうすればよいか?という課題に対して調査・分析しています。

調査から見えてきた今後の課題として、地域住民に対して、大学や病院、福祉関係といった様々な施設、そして多くの専門職を含めて考える必要がある点と、 新たな役割として「生活支援コーディネーター」が注目 されており、これまで地域支援を担ってきた専門職とのスムーズな連携が喫緊の課題として、持続可能な高齢者向けインフォーマルサポートに向けて研究は続きます。

ソーシャルワークについて思うこと・考えること

今回の大学院生との交流学習に参加した学生から2回生、3回生の先輩にお話を頂きました。

ソーシャルワークとは、クライアントと環境の相互作用に焦点を当て、アプローチすることだと思っています。その理由は、障がいによる生活困難や社会的孤立は、環境が作り出していることも多いと考えるからです。 障がい者に対する先入観や偏見が差別につながり、最終的には社会的孤立の要因の一つになると考えます。

他者と“違った扱い”をされた人は、それを差別と捉えても、“違った扱い”をした人は差別と意識していない傾向があるのではないかと思います。そのためにも、クライアントと社会資源の関係に働きかけていくことが大切だと思います。

四天王寺大学の仏教の授業で、聖徳太子の「和のこころ」を学びました。入学当初、その意味はわかりませんでしたが、授業をはじめ学外実習・ボランティア活動を通じて、自らの先入観や偏見を排し、お互いに尊重し合い連携することなのではないかと考えています。「和のこころ」は、ソーシャルワークと共通する点が多くあると思います。

私は今、「和のこころ」に加え、参加させていただく『ハワイ・ソーシャルワーク・セミナー』を通じて「アロハ精神」を学び、ソーシャルワークについて、さらに理解を深めたいと思います。

人文社会学部 人間福祉学科 3回生

私は、知的障がい者のガイドヘルパーをしており、電車などに乗った際、周囲の人たちは冷ややかな目で見たり、不快な表情をされるばあいがあり、とても悲しく残念な気持ちになりました。

大学ではノーマライゼーションという言葉を学びましたが、ガイドヘルパーをしている場面では、まだまだ日本社会に普及しているようには思えません。 長い時間は必要ですが、ソーシャルワーカーが支援するだけでなく、多くの人の意識を変化させるためのソーシャルアクションを実践することが求められると考えます。

また、少子高齢社会の伸展とともに、介護人材は不足し、海外の方を日本に受け入れるという動きも活発になってきます。なれない環境で、日常生活にも困りごとが沢山でてくることが予想されるので、今後は外国人にも目を向けて、地域社会で日本人との付き合い方などの支援が求められると感じています。

どのような方であれ、クライアントが辛いと思っていた生活を改善するだけでなく、改善を経験することによってソーシャルワーカーも幸せになれる。これがソーシャルワーカーのやりがいではないかと思っています。

人文社会学部 人間福祉学科 2回生

今回の大学院生との交流学習だけでなく、 社会で活躍するソーシャルワーカーの方々とも大学生のうちに接点を多く持てるのは本学の特長 の1つ。

学生たちは学内外を問わず、色んな障がいを持つ方々と関わることに、すごく熱心に取り組んでいます。
それぞれの体験を通して、先入観が社会的孤立に繋がったり、ソーシャルアクションの必要性など、 ソーシャルワークに対する“たくさんのな気づき”を発見 できています。

繰り返しになりますが、今回初めて『ハワイ・ソーシャルワーク・セミナー』に学生が参加するという事もあり、現地で学生が得た知と技を後輩にも繋いでいきます。

【関連リンク】

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