むずかしい、でも楽しい! 専門職が担う地域づくりの大切さを学ぶ



健康福祉専攻「地域福祉Ⅱ」の授業では、だれもが住みやすい地域づくりに、地域福祉の専門職がどうかかわるのかについて学んでいます。

そこで、大阪市東成区社会福祉協議会の事務局長石川洋志先生をお招きして、「東成区社会福祉協議会の地域福祉推進の実際」について特別講義をしていただきました。

 地域福祉の目的は、地域のつながりづくりですが、その前に社会福祉協議会職員としての自分の存在を地域の人に知ってもらい、親しみを持ってもらうこと、つまり、地域の人とのつながりをつくるところから始まるということを強調されました。

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なかなかイメージしにくい「地域福祉」をわかりやすい言葉で教えていただきました。

 

 

以下、学生の学びや感想をご紹介します。

《印象的な言葉》

魂を込めて仕事をする。

*自分の原点を忘れないこと、原点に立ち返ることの大切さ。

*マニュアルやルールに縛られ過ぎず、自分で判断する力が必要。

《仕事への向き合い方》

*人との関係性の作り方など、社会に出てからも使えることを教えてもらえた。

*苦しい状況でも自分を見てくれる人が一人でもいる限り、一生懸命取り組むことで、結果がついてくると話されたことが力強く印象に残った。

*「社会福祉協議会のソーシャルワーカーは営業職に似たところがある」ということに納得した。自分の顔を売って信頼関係を築いてなんぼだと感じた。

*地域の人に自分のことを知ってもらい、地域のことに関心を持ってもらうための話の展開の技術はすごいなと思った。社会ではどの分野でも求められる実践だと思った。

地域福祉に大切なことは、継続と循環であり、一つのことを続けていくことの大切さを学んだ。

《地域福祉はスローガンやイメージではない》

*地域福祉は理念や考え方ではない。地域の人との関係性こそが重要

*地域福祉は「誰もが安心して暮らせる福祉のまちづくり」というスローガンが掲げられるが、それはイメージだけになりがちである。社会福祉協議会の本当の仕事は、そのために具体的に何を考え、どう行動するということがなければ意味がないという言葉になるほどと考えさせられた。

コミュニティワークはイベントやスローガンではできない。ていねいに情報を集め、地域住民に理解されることが大切であると学んだ。

《地域に出向き、地域の人と関わること》

*地域の公園がきれいだったら、その地域の活動もしっかりされているというお話になるほどと思いました。

*社会福祉協議会の役割は、どんな相談にも乗って、その困りごとから地域のニーズを把握し、支援の仕組みつくりにつながっていくということを学んだ。

*東成区のおまもりネット手帳やカードは、それをツールにして地域住民同士をつないでいくことが目的だと学んだ。

*地域福祉は、地域に関わる全ての人が協力し合いながら進めていくものであり、何より人と人のつながりが大切だと学んだ。

《タイムリーに》

*地域の住民と向き合う時、タイムリーに住民の“そのとき”の状況と向き合うことが大切だと学んだ。

*何年もかけて計画を実現しても、その時の地域の本当のニーズではなくなっていることもある。

*地域の人の困りごとやニーズに対応してどんどん新しい事業が検討され、実現されている東成区社会福祉協議会の活動に興味がわいた。

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