福祉施設の現場から学ぶ (特別講義3 高齢者福祉分野)



本学は実習教育を重視しています。実際の現場を見てみないとイメージが湧かないことも多いものです。

2年生になると10日間という本格的な実習を行います。どのように実習していくのが望ましいのか、四天王寺悲田院特別養護老人ホームから、上田裕一先生(介護長:スタッフリーダー)に来ていただき現場の立場からご講義いただきました。

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上田先生は本学卒業生で先輩として、「実習、たいへんやよなー」などと後輩を労いながら話されました。また質問を投げかけて返答がなくても「そやなー、大勢の前で言うのは勇気がいるよなー」とみんなを庇いつつ優しく伝えてくださいました。

▲学生感想:「とても親近感があり、聴きやすかったです」

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また学生時代のご自身の実習で、希望と違う分野での実習配属となり、一旦モチベーションが下がったこと、それでも「関わるのは同じ“人”なんだから」という支援者の気持ちに少しずつなっていった経緯などを正直な心境も加えて語っていただきました。

▲学生感想:「どこに(実習に)行くのだろうか、という不安も少しなくなりました」

 

四天王寺悲田院特別養護老人ホームの秘密をスライドで紹介。なんとすべてのお部屋が個室です。

これまでの4人部屋などと違い、「ユニットケア」と言って、一人ひとりが独立した生活ができます。また一人ぼっちで食事を部屋で食べるのは寂しいので、リビングというみんなが集まるところで食事をします。そのときには運ばれた食事を、もう一度温め直したり、その人に合わせて食材を切ったり・つぶしたりをリビング横のキッチンで行います。

悲田院では、その人その人に合った食事が提供できるような工夫がなされていました。

学生感想:「自分たちの生活とそんなに変わらないことが、あるべき姿なのだと感じました」「一人ひとりに合った支援というものを、食事という形を通じて実現していることがわかりました」

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