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「聖徳太子ゆかりの地をめぐる―飛鳥寺編」取材見学レポート

 ウパーヤ10号の「聖徳太子ゆかりの地をめぐる」の取材のため、奈良県明日香村の飛鳥寺などを見学しました。今回も学生編集員の皆さんからレポートしてもらいます。

 11月27日、ウパーヤ取材班は学術提携校である中国浙江工商大学からの留学生と共に奈良の飛鳥を訪れました。あいにく終日雨で、当初予定していたレンタサイクルではなく、バスを利用することになりましたが、最初の目的地までは雨の飛鳥の良さを感じようと徒歩での移動となりました。

 最初に訪れたのは豊浦寺(向原寺)跡です。向原寺は蘇我稲目が私邸に建立した日本初の寺院です。しかし、疫病が流行した時にその原因が仏教崇拝によるものとされ、物部尾輿によって寺は焼却されてしまいました。すぐ近くには尾輿が仏像を投げ込んだという難波池(なんばいけ)が残ります。その後、603年に推古天皇によって豊浦寺としての建立とされました。現在建てられているものは当時の寺そのものではありませんが、人々が昔も今もお寺を参拝する思いの原点を感じることができるのではないでしょうか。また、紅葉の時期にはイチョウの葉が地面に落ち、黄色い絨毯が敷かれているような非常に美しい光景をみることができます。(日本学科 松浦華子)

          剣池と孝元天皇陵                 豊浦寺跡(向原寺跡)

  飛鳥寺は蘇我氏の氏寺で、またお寺から西へ歩いて50mほどの場所には、いわゆる大化の改新で討ち取られた蘇我入鹿の首塚があります。このお寺の特徴は何と言っても、1400年間その場から一度も動かされていない大仏様(飛鳥大仏)です。建物が、火事などで焼け崩れ、その都度再建されてきましたが、この大仏様だけは、その場を一寸たりとも動いていないのですから驚愕です。これからもこの飛鳥の地から私たちのことを見守ってくれることでしょう。(日本学科 川口泰幸)

            飛鳥寺                          飛鳥大仏

 飛鳥資料館では発掘資料を中心とした展示から、近年の研究成果を学びました。美人壁画で有名な高松塚古墳からの出土品展示では、唐から輸入された「海獣葡萄鏡」や、埋葬品である多くの玉類を見ました。高松塚古墳の美人壁画について、日中交流史がご専門の李美子先生の「今で言うと海外のモデルに憧れるのと一緒」とのご説明が面白く、いつの時代も人の気持ちは一緒だと感じました。1400年前、7世紀の飛鳥が中国・朝鮮との間に交流をもったことに改めて関心をもちました。それを、留学生の皆さんと共に感じられたことは、とても貴重な体験であったと思います。(社会学科 小切伊知子)

     飛鳥資料館展示の石造物(レプリカ)              高松塚古墳壁画(レプリカ)

 雨の中の取材になりましたが、同行した浙江工商大学からの留学生は古代日本の中心地・飛鳥をどのように感じたでしょうか。最後に留学生の皆さんの感想を紹介します。

先週の日曜日には、仏教文化研究所のおかげで、私たち留学生は引率の先生方(杉中康平・奥羽充規・李美子・矢羽野隆男の諸先生)、そしてIBUの学生さんたちと一緒に奈良へ見学に行きました。明日香の辺りを回って、豊浦寺跡(向原寺跡)や飛鳥寺や飛鳥資料館などの歴史的な場所を参観しました。本当に勉強になりました。雨がずっと降っていましたけれど、気持ちは晴れやかでした。みんなと一緒に笑いながらお話して、美味しい野菜料理を食べて、そして日本の寺社文化を理解して、忘れられない実にいい体験だと思いました。(励靖)

 みなさんと一緒に一帯の地理歴史環境を確認して、日本最古の尼寺とされた向源寺跡や日本最古級の古刹飛鳥寺などを見学して、中国の仏教と異なるところがあって、いろいろが勉強になりました。また昔の天皇のお墓(孝元天皇陵)がまるで池に浮かぶ小島のような感じで完全に保存されているのを見て、不思議な感じがしました。昼食後は、飛鳥寺資料館で古代の歴史文化に関する資料を見ました。古い時代の生活用品、天文学に関する知識、昔話などか面白いと思いました。中には中国に深く関係し、中国伝来の文化財もありました。昔から、日中交流が密接で、お互いの文化が影響しあっています。今もお互いに学ぶほうがいいと思いました。(包筱敏)

 向原寺跡、飛鳥寺、飛鳥資料館などを回りました。仏教が初めて日本に伝播してきた時に建立された寺を見学しました。それに飛鳥寺では日本で一番古い仏像を見て、とても深い印象が残りました。一日中雨が降ってたとはいえ、みんなが盛り上がって、本当に楽しく忘れ難い体験でした。(楼艾寧)

 飛鳥は静かで、景色がとてもいよいところです。そこで自然の美しさを感じることもできます。天皇陵や太子山向原寺などに行って、綺麗な風景を味わっただけではなく、飛鳥の歴史も勉強しました。飛鳥資料館でたくさんの歴史文物を見ました。中に一番印象深いのは、資料館入口の石造物でした。形と彫刻は特別な感じがあって、不思議でした。飛鳥への見学は本当に楽しかったです。(蕭建)

 今日、私達留学生はIBUの先生方や学生達と一緒に奈良に見学しました。先生方は我々を引率して、飛鳥寺、甘樫丘公園、飛鳥資料館など色々と紹介してくれました。そして、日本の文化もたくさん勉強し、日本の景色も満喫しました。先生方やIBUに本当に感謝します。今日はとても楽しかった。(金廸慶)

 明日香村にはいろいろな飛鳥の旧跡が残っています。先生たちとともに飛鳥川を沿って、天皇の墓や豊浦寺跡などを見学しました。雨の音を聞いて明日香村の道をゆっくりと歩きました。人と車が少なかったので、とても静かでした。その旧跡の歴史と昔話も静かにねむっているみたいでした。それでも、その歴史的な建物、庭の木ですら、巧みさがそのままに保たれています。豊浦寺の庭に散り敷く銀杏の葉は、金色に輝いてきれいと思いました。古いお寺と一つになり、美しい絵になっていました。昼食を取った後、私たちは飛鳥資料館を見に行きました。日本古代の文物、建物などをいろいろと勉強して明日香村の弥勒石もおがみました。最後は日本最古の古刹飛鳥寺をたずねました。飛鳥大仏を見て、僧侶が飛鳥寺の歴史を説明してくれました。この取材見学では、日本人の仏教信仰を強く感じていろいろ勉強しました。おもしろい体験でした。(徐詩卉)

 今日は日本人の先生と学生と一緒に飛鳥を見学していろいろと勉強しました。仏教が初めて朝鮮半島から日本に伝わった旧跡(向原寺跡)を見に行き、この古くて美しい太子山向原寺で皆さんと記念に写真を撮りました。また、聖徳太子のお誕生地橘寺の石碑や弥勒石そして飛鳥資料館も見に行きました。最後に飛鳥寺で日本最古の飛鳥大仏を参拝して深い印象が残りました。日本の飛鳥時代は中国の隋唐時代に当りますが、遣隋使(遣唐使)によって、中日はいろいろな交流を行いました。その結果、日本の飛鳥時代の仏像も貨幣も中国の影響が見られるかなと思いました。(楊青青)

 

       「聖徳太子御誕生所 橘寺」石柱                 蘇我入鹿の首塚

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